【イベントレポート】会計ファイナンス人材Conference2026
はじめに
2026年7月5日(日)、東京国際フォーラムが大きな熱気と活気に包まれました 。総勢1,328名ものご来場者様をお迎えし、大盛況のうちに幕を閉じた「会計ファイナンス人材Conference2026」。
本イベントは、会計ファイナンス分野の最前線を走るトッププロフェッショナルや先進企業が一堂に会し、業界の「今」と「未来」を共有する一大カンファレンスです。合計20の白熱したセッションを展開。楽天グループ株式会社 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史氏による基調講演など、総勢95名の登壇者たちが登壇しました、会計ファイナンス人材の新たな可能性を切り拓く濃密な1日の模様をお届けします。
イベント概要
- 開催日:2026年7月5日(日)12:30〜18:40
- 会場:東京国際フォーラム
- 主催:CPAエクセレントパートナーズ株式会社
- 来場者数:1,328人
開催の背景 (CPAエクセレントパートナーズ株式会社 代表取締役 国見 健介)
CPAエクセレントパートナーズ株式会社は、長年にわたり数多くの会計ファイナンス人材の可能性を追求し、その成長を支援してきました。会計ファイナンス人材の可能性は無限に広がっており、業界内に留まらず、さらにその可能性を広げられると信じています。 このカンファレンスは、各分野で活躍するトップランナーの世界観、仕事への向き合い方、マネジメント手法、専門能力の磨き方など、ビジネスシーンで真に大きな価値を生み出すための多様な視点を提供し、会計ファイナンス人材の可能性を広げ、人生を豊かにする応援をしております。
本カンファレンスは、まさにその集大成として、今年で2回目を迎える業界のトップランナーと触れ合う貴重な機会となっております。

超豪華!20セッション&基調講演のハイライト
本カンファレンスでは、各分野のプロフェッショナルによる20のセッションと、楽天グループ株式会社 代表取締役会長兼社長である三木谷 浩史氏による基調講演が行われました。以下に、各セッションのハイライトをご紹介します。当日の貴重なディスカッションやインサイトをまとめたセッションレポートは現在準備中です。公開次第、当社公式サイトにてお知らせいたしますので、今しばらくお待ちください。

基調講演(楽天グループ株式会社 代表取締役会長兼社長 三木谷 浩史)

激動の時代を乗り越える経営戦略と会計ファイナンスの役割
登壇者:三木谷 浩史(楽天グループ株式会社 代表取締役会長兼社長)
本カンファレンスでは、楽天グループ株式会社の三木谷 浩史氏による基調講演が実施されました。
「アントレプレナーシップこそが世の中を変える」というテーマのもと、グローバル市場を勝ち抜くための経営戦略と、会計ファイナンス人材が果たすべき役割が熱く語られました。楽天モバイルの挑戦や、日本のスタートアップエコシステム(経済圏)が抱える構造的な課題を紹介し、AI時代に多様化するファイナンス手法を見極める嗅覚と、「高い倫理観と覚悟」の重要性が強調されました。
<主なトピック>
・アントレプレナーシップの重要性
・日本のスタートアップエコシステムの課題
・楽天モバイルの挑戦
・AI時代の会計ファイナンス人材に求められる資質
・CFOの戦略的役割
トップランナーによるセッション
A1. CFOからCEOへ:そのキャリア転換のプレイブック

登壇者:(写真左から)
丸尾 浩一(株式会社Major7th 代表取締役)
柴田 裕亮(株式会社エアトリ 代表取締役社長 兼 CFO)
千葉 知裕(株式会社Macbee Planet 代表取締役社長)
山田 雄一郎(株式会社トリプルアイズ 代表取締役会長)
坂本 壽男(CPAエクセレントパートナーズ株式会社 取締役CFO)
会計士からCFOを経てCEOへと至るキャリアパスについて、実務経験豊富な5名の登壇者が議論を交わしました。会計士資格を単なる安定職ではなく経営のための武器と捉え、IPO準備の修羅場やM&A、IRの重責を乗り越えて経営トップへと移行する過程が、具体的な事例を交えて語られました。創業者のビジョンを咀嚼・実行する力、会社を主語にしてNOを言う勇気、そして情熱や人生目標を軸にしたキャリア選択の重要性が強調され、会計ファイナンス人材が日本の成長を力強く牽引する新時代を共創しようという、熱い呼びかけが会場に響き渡りました。
<主なトピック>
・会計士資格をより大きな目標達成のための武器や入り口と捉える視点
・IPO準備を通じた全社理解と、M&Aなどのコーポレートアクションでの継続的な実績の重要性
・会社を主語にNOを言う勇気と、信頼を築くための進言
・IPO準備の修羅場と、上場後のIR・時価総額維持・向上といったCFOが担う重責
・人生の目標と情熱を軸としたキャリア選択の重要性
・AI時代における人間の燃える心と行動の差別化
A2. 「資本コストと株価を意識した経営」CFOが実践すべきPBR向上策とは

登壇者:(写真左から)
武地 健太(レジル株式会社 執行役員CTrO)
池川 忍(大和証券株式会社 執行役員 グローバル・インベストメント・バンキング担当)
大庭 崇彦(Minami Fuji Group 理事長)
野口 真人(株式会社プルータス・コンサルティング代表取締役 社長)
廣瀬 研二(楽天グループ株式会社 エグゼクティブフェロー)
「理論」「大企業」「中小上場企業」「市場」という4つの切り口から、企業のPBR(株価純資産倍率)向上策へアプローチした本セッション。東証による資本コストの開示要請が強まる中、CAPM(資本資産評価モデル)の理論的限界と実務での活用法、大企業が直面する「コングロマリット・ディスカウント」の克服策、中小企業が抱える特有の課題への具体的解決策など、実務に直結する論点が語り尽くされました。また、経営トップの株価に対する強い意識と、資本効率を重視した経営への転換がPBR向上における重要な鍵であることが示されました。
<主なトピック>
・資本コスト開示の重要性とCAPMの限界
・CAPMは投資家との「対話の出発点」
・大企業・コングロマリットにおけるPBR向上策
・中小・地方上場企業のPBR向上策
・経営トップの意識改革
A3. 「スポーツ✕ビジネス」会計ファイナンスの可能性

登壇者:(写真左から)
奥村 武博(株式会社スポカチ 代表取締役)
岩崎 恭子(公益財団法人 日本水泳連盟 理事)
岡田 優介(株式会社東京ダイム 代表取締役)
鈴木 啓太(AuB株式会社 代表取締役)
播戸 竜二(株式会社MR12 代表取締役)
会計ファイナンスの視点から日本のスポーツビジネスの成長戦略と課題が議論されました。Bリーグの稼げるプラットフォーム設計による急成長と、Jリーグが抱えるスター選手海外流出や観客動員数の課題が比較され、水泳のようなアマチュアスポーツにおける商業化とエンタメ性の向上が急務であると指摘されました。スポーツ界全体でヘルスケア等の隣接産業との連携、そして会計ファイナンス人材の参画によるビジネスモデル変革の必要性が強調され、ファイナンスの重要性が多角的に語られました。
<主なトピック>
・Bリーグの成長要因
・Jリーグとサッカー界の課題
・アマチュアスポーツの商業化
・会計ファイナンス人材の役割
・隣接産業との連携と多角化
A4. グローバル会計人材の仕事術:多国籍チームを率い、世界で成果を出す方法

登壇者:(写真左から)
安藤 公二(CPAエクセレントパートナーズ株式会社 取締役副社長)
井上 健(株式会社レアゾン・ホールディングス 取締役CFO、株式会社FINCHI 代表取締役CEO)
服部 太一(元 株式会社SHIFT 取締役 兼 CFO、元 Indeed,Inc. CFO)
廣渡 嘉秀(AGSグループ 代表)
宮原 正弘(KPMGアドバイザリーホールディングス株式会社 副会長)
会計ファイナンス業界の著名なリーダーたちが、自身のグローバルなキャリア経験を共有し、多国籍チームを率いて世界で成功するための極意について議論が展開されました。海外での文化・言語の壁や、日本企業の「余計な仕事文化」といった課題に触れつつ、日本人特有の勤勉さや丁寧さが強みになり得ることが強調されました。数字という世界共通言語を武器に、需要が高まる今こそ海外へ挑戦する好機であるとされ、グローバルな環境で成果を出すための実践的な知見が提供されました。
<主なトピック>
・多様なグローバルキャリアと役割の拡大
・グローバル会計人材の旺盛な需要
・グローバル環境での課題
・日本人の特性を強みとして活かす
・海外挑戦の意義と成功の鍵
A5. 人的資本経営の実践:従業員エンゲージメントと企業価値を向上させる方法

登壇者:(写真左から)
片倉 正美(EY新日本有限責任監査法人 シニア・エグゼクティブ・アドバイザー)
大野 俊一(株式会社リンクアンドモチベーション 取締役)
仙石 実(南青山アドバイザリーグループ株式会社 代表取締役)
中村 亨(日本クレアス税理士法人 代表社員)
和田 成史(株式会社オービックビジネスコンサルタント 代表取締役社長)
人的資本経営の実践に焦点を当て、従業員エンゲージメントと企業価値を向上させる方法が議論されました。産業の主戦場がハードからソフトへと移行する中で、人的資本と組織文化、そしてAI・SaaS技術による可視化が経営の鍵であるという共通認識が示されました。各登壇者は、理念浸透、キャリアパス提示、ウェルビーイング経営、コミュニケーション活性化など、自社に合わせた多角的なアプローチを紹介しました。AI活用が進む中でも、最終判断は人間が担い、コミュニケーション能力など人間にしかできない価値が重要であると結論付けられました。
<主なトピック>
・人的資本経営の本質と重要性
・エンゲージメント要因の可視化と「4P」(Purpose, Profession, People, Privileges)
・組織文化の共創と理念浸透
・当事者意識とウェルビーイング経営
・AI時代における人間の役割と価値
B1. IPOまでのCFOとしての心構え

登壇者:(写真左から)
諸見里 卓(株式会社mov 取締役CFO 兼 コーポレート本部長)
佐藤 伸(イー・ガーディアン株式会社 常務取締役COO 兼 CFO)
竹ケ原 圭吾(コインチェック株式会社 常務執行役員 CFO)
建林 秀明(グロービング株式会社 CFO上級執行役員)
玉木 諒(株式会社LINEAイノベーション CFO)
激変するビジネス環境下で、IPOを目指すCFOに求められる資質とは何か? 監査法人、コンサル、証券会社など多様なルーツを持つ現役CFOたちが、自らのキャリアを振り返りながら熱い議論を交わしました。大切なのは、ベンチャーに訪れる困難から逃げない覚悟。また、IPO成功を左右する企業選びの局面では、市場の評価やネームバリューといった表面的な要素を排し、社会課題への深い共感や経営者との相性を重視すべきだという論点が浮き彫りに。最後には、孤独な闘いを強いられるCFO同士が支え合うネットワークの重要性が訴えかけられました。
<主なトピック>
・CFOの役割とハードシングスの乗り越え方
・AI時代における会計ファイナンス人材の生存戦略
・IPOを成功に導くための企業選びのポイント
・これからのCFOに求められるマインドセットとネットワーキングの重要性
B2. 未上場企業における資本政策のリアルと進化

登壇者:(写真左から)
鈴木 聡子(フォースタートアップス株式会社 執行役員)
岡田 広(株式会社プルータス・コンサルティング 専務取締役)
神先 孝裕(株式会社ケップルグループ 代表取締役)
喜多 宏介(株式会社FUNDINNO 取締役)
前川 寛洋(ファンズ株式会社 取締役 CFO)
金利上昇を機にスタートアップの資金調達環境が激変する今、資本政策はかつてない転換期を迎えています。IPOという一本道だけでなく、M&Aやセカンダリー市場の活用、さらにはベンチャーデットの台頭など、選択肢が急速に多様化するリアルな現状が語られたセッションです。議論はさらに、事業会社との提携に潜むシナジー創出の難しさや、創業期の株主間契約の甘さが招く生々しい失敗事例など、未上場期特有の罠にまで深く踏み込みました。最終的には、経営者が掲げる熱いビジョンを資本市場の言語へと適切に翻訳し、規律を守りながら攻めるという、これからのCFOが果たすべき戦略的役割の重要性が浮き彫りとなりました。
<主なトピック>
・スタートアップ市場の環境変化と、多様化する資金調達手段
・事業会社との資本業務提携の課題と、条件付き新株予約権を活用した戦略的資本政策
・創業期の失敗事例とコールオプションによる回避策
・上場後を見据えた資本政策と、投資家とのコミュニケーションの重要性
・未来のCFOに求められる役割
B3. IPO準備のリアル

登壇者:(写真左から)
渡邉 淳(公認会計士渡邉淳事務所)
北野 千穂(大和証券株式会社 プライベート・コーポレート部長)
鈴木 真一郎(ESネクスト有限責任監査法人 理事長 パートナー)
土谷 祐三郎(サイバーソリューションズ株式会社 執行役員ファイナンス管理担当、ブリッジコンサルティンググループ株式会社 社外取締役(監査等委員))
冨田 典義(株式会社SBI証券 公開引受部長)
証券会社、監査法人、事業会社のCFOというIPOの最前線を担うスペシャリストが登壇し、IPO準備のリアルな実態と成功への道筋について議論されました。引受審査の最新基準や監査難民問題への対応、社内体制構築におけるCFOの苦悩など、実務に直結する生々しいエピソードが共有されました。IPOを単なるゴールではなく、上場後の持続的な成長を見据えた通過点として捉えるための実践的なアドバイスが語られています。
<主なトピック>
・IPO監査における監査法人の選定基準と、最新のショートレビュー事情
・主幹事証券会社が審査で重視するポイントと、魅力的なエクイティストーリーの描き方
・IPO準備企業における管理体制構築の壁と、CFOが直面するリアルな苦労
・失敗談やスケジュール遅延を引き起こす落とし穴と、関係者との円滑な連携
・上場後の成長を見据えた、IPO準備段階から取り組むべきコーポレート・ガバナンスのあり方
B4. ファンドが投資先CFOに本当に求めていること:バリューアップの実行者として

登壇者:(写真左から)
丸尾 浩一(株式会社Major7th 代表取締役)
阿部 博(有限責任あずさ監査法人 常務執行役員 パートナー インキュベーション部長 KPMGジャパンプライベートエンタープライズセクター スタートアップ統轄リーダー)
石倉 壱彦(株式会社アカツキ 取締役副社長CFO 兼 CSO、株式会社Akatsuki Ventures 代表取締役社長・Dawn Capital代表パートナー)
磯田 将太(グロービス・キャピタル・パートナーズ株式会社 プリンシパル)
寺田 修輔(株式会社Dual Bridge Capital 代表パートナー)
投資ファンドは投資先のCFOに何を期待し、その手腕をどう評価しているのか。ファンド関係者とCFO経験者による、本音のぶつかり合いが展開されました。セッションで浮き彫りになったのは、単なる財務管理やストッパーの枠に収まらない、事業サイドと並走して企業価値を主体的に牽引する戦略的パートナーとしてのCFO像です。投資家との適切なKPIコントロールの妙や、ファンドが持つ豊富なハンズオン支援やリソースを自社のレバレッジとして使い倒すための具体的な巻き込み術など、明日から使える泥臭いノウハウが提示されました。
<主なトピック>
・VC、ファンド目線で語る優秀なCFOと物足りないCFOの決定的な違い
・企業価値(バリューアップ)を最大化するための、事業解像度の上げ方と戦略実行
・投資家とのコミュニケーション術と、適切なKPIコントロール
・ファンドのハンズオン支援やリソースを使い倒すための巻き込み方
・管理屋からバリューアップの実行者へ脱皮するためのマインドセットとキャリア構築
B5. 会計ファイナンス人材が事業サイドで活躍するには

登壇者:(写真左から)
瀬戸山 広樹(ジャフコグループ株式会社 プリンシパル)
神野 美穗(株式会社サイオンアカデミー 代表取締役)
鈴木 絢子(株式会社Dears Capital パートナー)
豊田 康一郎(株式会社経営共創基盤(IGPI) マネージングディレクター、株式会社IGPIグループ 共同経営者(パートナー))
前川 研吾(RSM汐留パー•トナーズ株式会社 代表取締役社長CEO)
会計ファイナンスのプロフェッショナルが、自らの専門性を武器に事業部門で突き抜けるためのマインドセットと行動指針が示されました。監査法人などで徹底的に叩き込まれる「100%の正確性を求める姿勢」は、裏を返せば事業会社のスピード感を阻害し、仮説思考やゼロベース思考の欠如という高い壁になり得ると指摘されました。この壁を突き破るために必要なのは、失敗を恐れず60点の状態でも打席に立つ勇気と、事業を泥臭くやり切る「商売人魂」。会計という強固な軸を持ちながらも、A他領域のスキルを掛け合わせてキャリアの面積を広げる視点など、次世代のビジネスパーソンとして輝くためのヒントが多数共有されました。
<主なトピック>
・事業会社への転身時に直面する壁
・会計ファイナンス人材に不足しがちな仮説思考とゼロベース思考の鍛え方
・会計の専門性に他領域を掛け合わせ、スキルセットの面積を広げる方法
・ブルーオーシャン戦略による独自性の確立と、他者と差別化する自身のレアキャラ化
・日常の通勤電車や会議からすぐに始められる、具体的な仮説検証トレーニングの実践
C1. M&A戦略:ロールアップとPMIとは

登壇者:(写真左から)
作田 隆吉(オーナーズ株式会社 代表取締役社長)
荒井 邦彦(株式会社ストライクグループ 代表取締役社長)
羽原 康平(株式会社GENDA 常務取締役CSO)
安田 昌史(GMOインターネットグループ株式会社 取締役グループ副社長執行役員・CFO グループ代表補佐)
吉田 和樹(エンデバー・ユナイテッド株式会社 アナリスト)
公認会計士のバックグラウンドを持ち、事業会社やPEファンドの第一線でM&Aを牽引する方々が登壇し、ロールアップ(連続買収)とPMI(買収後の統合作業)の実践論を語られました。近年の国内市場におけるロールアップの潮流や、事業会社とファンドにおける戦略の違い、規模の経済を最大化するためのPMIの具体的なアプローチが共有されました。また、デューデリジェンスで重視すべき経営者の本質的な動機や現場で感じる違和感、AI活用の可能性が提示されました。最後に、M&Aの一連のプロセスを通じて培われる総合力など、会計士キャリアならではの専門性と魅力が共有されました。
<主なトピック>
・国内M&A市場におけるロールアップの潮流
・同業M&Aにおける規模の経済性とシナジー
・M&A後の心理的距離を縮めるコミュニケーションの工夫
・デューデリジェンスに当たって重視すべき経営者の動機と現場で感じる違和感
・AI活用によるデューデリジェンス効率化と市場の将来変化
・M&A領域における会計士キャリアの専門性と魅力
C2. 若手が考える会計士キャリアの可能性とは

登壇者:(写真左から)
古作 祐真(CPAエクセレントパートナーズ株式会社 コミュニティ推進部 企画責任者)
石川 桂太(株式会社SANU 執行役員 2nd Home事業統括本部長)
黒石 美美(株式会社MW コーポレート)
鹿谷 紘史(TRIVY株式会社 代表取締役)
髙木 駿(税理士法人タクトコンサルティング 部長)
若手の公認会計士らが登壇し、自身のキャリアの可能性について議論が交わされました。セッションでは、選択における直感と戦略のバランス、成果を最大化するための組織マネジメント、コンフォートゾーンからの脱却について各自の実体験が語られました。特に、目先の安定にとらわれず、自身の特性を見極めた上で選択を正解にするための「覚悟」や「捨てる力」の重要性が強調されました。
<主なトピック>
・キャリア選択における直感と戦略のバランス
・会計士資格という挑戦のセーフティネット
・他職種と連携したチームビルディング
・プレイヤーからマネジメントへのシフト
・挑戦を正解にするための覚悟と捨てる力
・どこを安定と見なすかの定義と意思決定
C3. 「サーベイ」から紐解く会計ファイナンス人材の可能性

登壇者:(写真左から)
眞山 徳人(CPAエクセレントパートナーズ株式会社 コンテンツマネジメント部 部長)
武田 雄治(武田公認会計士事務所 代表)
田原 広一(株式会社SoLabo 代表取締役)
森本 千賀子(株式会社morich 代表取締役 兼 All Rounder Agent)
山口 健志(PwC Japan有限責任監査法人 執行役副代表)
監査法人の経営層や企業経営者、キャリア支援の専門家ら5名が登壇し、最新の調査データ「サーベイ」を基に、現代の会計ファイナンス人材に求められるスキル、市場価値、そしてキャリアの多様な可能性について深く議論が交わされました。「UNLOCK」というキーワードを掲げ、現状の業務価値を正しく評価したうえで、将来に向けて必要なアクションを積み上げていく重要性が語られました。特に、異領域との掛け算による市場価値の向上や、決算書の背景にあるビジネスの本質を深く読み解く視点が強調されました。
<主なトピック>
・「サーベイ」に基づく現状評価と課題
・期待を超えるディスクロージャーとAI活用
・ポジションチェンジによる獲得スキルと視野拡大
・領域の掛け算による希少性の創出
・マネジメント経験とビジネス理解の重要性
・数字の背景を言語化する分析力
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C4. 上場企業CFOが語る「IRのリアル」:投資家との対話と上場後の経営

登壇者:(写真左から)
松下 剛士(野村證券株式会社 エグゼクティブディレクター)
波多野 佐知子(株式会社じげん 取締役 執行役員)
藤田 利之(株式会社パワーエックス 執行役 コーポレート領域管掌 CFO)
堀江 秀治(宝印刷株式会社 執行役員 企業成長支援部 部長)
栁澤 孝旨(株式会社ZOZO 取締役副社長兼CFO)
現役CFOや上場支援の専門家らにより、投資家との対話のリアルや上場後経営の醍醐味が語られました。時価総額の拡大やM&A戦略を伝える面白さがある一方、業績低迷時にも誠実な説明を貫き信頼を回復する姿勢の重要性が共有されました。特に、IR担当者には財務や管理会計等の知識だけでなく、高度な文書作成能力や、深い事業理解の重要性が求められることのほか、経営陣との目線合わせや幹部育成を目的に、事業責任者らをIRの現場に巻き込む効果が強調されました。
<主なトピック>
・自社株の誠実な営業としてのIR姿勢
・業績低迷時における信頼回復と説明責任
・事業責任者の同席による幹部育成効果
・担当者に求められる3つの専門スキル
・投資家が求める数値モデルの提供
・現場の事業理解に基づいた対話力
C5. 会計ファイナンス人材はAIとどう向き合うか?

登壇者:(写真左から)
尾下 大介(CrossOver法律事務所 代表弁護士・ニューヨーク州弁護士・公認会計士)
小澤 隆生(Boost Capital株式会社 代表取締役)
齋藤 雅司(有限責任監査法人トーマツ パートナー)
山田 典正(アンバサンド税理士法人 代表社員)
山本 健太郎(株式会社SoVa 代表取締役)
AIをフル活用するファンドや法律・税務・会計の専門家らが集い、会計ファイナンス人材のキャリア像について議論が交わされました。業務の効率化と拡張における実践例に加え、課題設定やAIのアウトプットを評価・判断する人間独自のスキルの重要性が語られました。特に、単なる専門知識の提供や計算処理を超え、課題設定力や人間らしいコミュニケーション力を磨いて、意思決定を担う経営人材へと成長することの必要性が強く訴えられました。
<主なトピック>
・AI活用による業務の効率化と拡張化
・コミュニケーション能力の価値向上
・課題設定力とアウトプット評価力
・リスキリングとリソースシフト
・目的思考の徹底と説明責任の発揮
・意思決定を担う経営人材への成長
D1. 会計士・税理士のキャリア動向2026:独立・転職・副業の実情

登壇者:(写真左から)
中園 隼人(CPAキャリアサポート株式会社 代表取締役、CPAエクセレントパートナーズ株式会社 執行役員)
葛西 一成(株式会社IS経理事務所 代表取締役)
白井 敬祐(白井敬祐公認会計士事務所 代表社員)
土屋 裕之(土屋裕之公認会計士事務所)
宮崎 良一(ブリッジコンサルティンググループ株式会社 代表取締役CEO)
2026年における会計士・税理士の独立、転職、副業の実情について議論が交わされました。現在は「売り手市場」が続いていますが、コロナ禍をきっかけとした働き方の変化やAIの急速な進化を受け、将来を見据えて独立を志向する人や、AIを駆使して業務効率化を図る人が増えるなど、キャリアへの意識に大きな変化が起きています。単に実務や作業をこなすだけの能力にとどまらず、経営者と同じ視座に立って課題を見つけ、人との強い信頼関係を築く力こそが、独立後の成功を左右する強みになると強調されました 。周囲に流されることなく、自分が本当に登りたいゴールを明確に定め、日々の仕事で相手を満足させるために全力を尽くしながら、主体的にチャレンジし続けることの大切さが語られました。
<主なトピック>
・2026年の会計士・税理士における転職市場の最新トレンドとAIの影響
・登壇者が明かす独立・フリーランスへ踏み切ったリアルなきっかけと顧客獲得
・AI共存時代における業務効率化の実態と、人間に求められる「経営者目線」の価値
・スキル向上や経験獲得を目的とした副業・業務委託の実情と直面するジレンマ
D2. 社会課題×ファイナンス:インパクト志向のキャリアとは?

登壇者:(写真左から)
星 直人(株式会社へラルボニー 財務戦略顧問、CPAエクセレントパートナーズ株式会社 財務戦略アドバイザー、PIVOT株式会社 社外取締役、コクヨ株式会社 財務戦略アドバイザー)
五十嵐 剛志(株式会社グロービス KIBOW社会投資ファンド インベストメントプロフェッショナル)
岡本 拓也(株式会社LivEQuality大家さん 代表取締役社長)
玄 唯真(株式会社ヘラルボニー 執行役員CLO)
三浦 美樹(一般社団法人 日本承継寄付協会 代表理事、公益財団法人Will for Japan 代表理事)
社会貢献とビジネスを両立させるキャリアの現実と魅力が語られました。転職によって一時的に年収が下がるリスクや、チームマネジメントにおける実力不足といった壁に直面しながらも、それ以上に得られるものの大きさが熱弁されました。特に、自らの仕事を通じて「大切な家族や子どもから誇りに思ってもらえること」や、「自分の専門性の枠を超えて大きく成長できること」、「同じ夢に向かって走るかけがえのない仲間に出会えること」など、お金には換算できない無限の価値が紹介されました。専門知識という確固たる武器があるからこそ、目先の収入減を恐れず、人生をより豊かで後悔のないものにするために、自らのスキルと時間を社会課題への挑戦に投じることの意義を伝えるセッションとなりました。
<主なトピック>
・プロフェッショナルファームからソーシャルセクターへ転身した本音と、専門知識の可能性
・一時的な年収減を補う、仕事の「やりがい」や「成長機会」の価値
・社会性と経済性の両立という難題に挑む、インパクト投資や起業のリアル
D3. 経理DXの成果測定と成長企業の管理部門改革(FP&A組織の在り方)

登壇者:(写真左から)
岩橋 宏幸(ユニヴィスグループ 大阪支社長 兼 名古屋支社長)
飯塚 幸子(株式会社ラウレア 代表取締役)
太田 剛志(メリービズ株式会社 取締役)
松本 めぐみ(Star Compass株式会社 代表取締役)
三浦 未恵(総合メディカルグループ株式会社 取締役 CFO)
「これからの経理部門の姿」について議論が交わされました。単に新しいITツールやAIを入れるといったようなDXだけが目的になってはいけないと強調されました。大切なのは、経営陣が何を変えたいのかという目的を明確に持ち、リーダーシップを発揮して現場を引っ張ることだと語られました。これからの経理や財務に携わる人材は、ただ机の上で数字を集計する「集計屋」にとどまるのではなく、自ら現場に足を運んでビジネスそのものを深く理解することの重要性が議論されました。そうして得た知識をもとに、経営や事業の進むべき道を指し示す羅針盤(FP&A)としての役割を果たすことで、初めて会社全体の成長や価値を高めることにつながると登壇者それぞれの視点から語られました。
<主なトピック>
・成長企業の管理部門が直面する深刻な人手不足や組織変化といった課題へのアプローチ
・形だけのIT導入から脱却するために不可欠な経営陣のコミットメント
・単なる集計係で終わらず、会社の未来を指し示す羅針盤となるFP&A組織の在り方
D4. 今こそ問われる監査役・監査等委員の真価:ガバナンス改革における役割と責任

登壇者:(写真左から)
浅野 雅文(株式会社Collegia International 代表取締役)
潮田 一成(株式会社シンコペーション 代表取締役)
江戸川 泰路(日本スタートアップ監査役等協会(JSASA) 理事長)
桂 真理子(KMTパートナーズ株式会社 代表取締役)
黒坂 卓司(一般社団法人ベンチャー監査役協会 代表理事)
東証審査の元責任者や現役監査役などの専門家が登壇し、昨今の経営者不正事案を背景とした監査役・監査等委員の役割について議論が交わされました。東証審査プロセスの限界や、IPO前後での経営者と株主の関係変化に伴う意識の切り替えの難しさが指摘されました。監査役はブレーキ役に留まらず、企業価値向上を後押しする良き相談役となるべきで、日頃の情報収集や社外取締役との連携の重要性が語られました。また、スタートアップにおいては、成長フェーズに合わせて、監査役の立ち回りや取締役会のあり方を進化させるべきだというアドバイスが共有されました。
<主なトピック>
・昨今の経営者不正事案から読み解く、上場審査プロセスの限界と監査役の人選課題
・経営者不正の抑止に向けた、監査役と内部監査部門の連携強化の重要性
・有事の際に戦う非常勤役員の覚悟と、社外取締役との円滑な関係構築
・IPO準備の早期化に対する警鐘と、フェーズに応じた監査役の役割の変化
・ガバナンス体制の進化(価値創造から価値維持へ)に伴う、監査役の役割シフト
D5. FP&Aと管理会計【米国管理会計士協会(IMA)特別セッション】

登壇者:(写真左から)
小西 晋也(米国管理会計士協会(IMA) 日本支部 エンゲージメント担当バイスプレジデント)
石橋 善一郎(千葉商科大学大学院会計ファイナンス研究科 教授)
Peter J. Dolan(米国管理会計士協会(IMA) IMAグローバル理事会 会長 (2025~2026年度))
Nina Michels-Kim(米国管理会計士協会(IMA) IMAグローバル理事会 理事)
米国管理会計士協会(IMA)の国内外のリーダーが登壇し、日本企業におけるFP&A組織の構築と、AI時代を見据えた人材育成について議論しました。日本企業特有の「CFO不在」や本社と事業部の分断という構造的課題を乗り越え、企業価値を最大化するためには、事業戦略と連動したFP&Aの導入が不可欠であることが示されました。また、FP&Aは単なる分析者ではなく、数字を経営判断につなげる「CFO Whisperer(CFOの良き理解者・助言者)」であるべきと語られ、2025年6月からのUSCMA(米国公認管理会計士)試験の日本語化など、日本におけるファイナンス人材の活躍を後押しするIMAの取り組みが紹介されました。
<主なトピック>
・日本企業におけるCFO・FP&A不在の構造的な壁と、経営管理プロセスの再構築
・財務会計の枠組みにとらわれず、営業利益の成長を最大化する管理会計の真のアプローチ
・FP&Aの「CFO Whisperer」としての役割とキャリアの可能性
・USCMA試験の日本語化と、日本におけるFP&A人材フォーラム設立に向けたIMAの支援体制
ネットワーキングスペースの様子
会場内には、登壇者を含むトップランナーと参加者同士が活発に交流できるネットワーキングスペースが設けられました。業界の専門家や企業関係者による活発な情報交換が行われ、会計ファイナンスの未来について熱く議論を交わす姿が印象的でした。単なる交流にとどまらず、新たなビジネスマッチングやスポンサー企業とのリレーション構築の機会にもなり、非常に有意義な場となりました。

スポンサーブースのご紹介
今回の「会計ファイナンス人材Conference2026」は、多数の企業様にスポンサーとしてご支援をいただきました。会場内に設けられたスポンサー企業の特設ブースは、業界の未来を担う企業様や来場者の皆様が新たな可能性と出会う絶好の場となり、終始大きな賑わいを見せていました。
PARTNERS
Special sponsor

・マネーフォワードコンサルティング株式会社
・株式会社マネーフォワード
・株式会社レアゾン・ホールディングス
・株式会社FINCHI
Diamond

・ESネクスト有限責任監査法人
・EY新日本有限責任監査法人
・株式会社AGSコンサルティング
・株式会社オービックビジネスコンサルタント
・監査法人Growth
・株式会社Konnect-linK
・株式会社SoLabo
・太陽有限責任監査法人
・合同会社デロイト トーマツグループ
・東京共同会計事務所
・日本クレアス税理士法人
・株式会社Hajimari
・PwC Japan有限責任監査法人
・Forvis Mazars Japan 有限責任監査法人
・南青山アドバイザリーグループ株式会社
・ユニヴィスグループ
・株式会社LayerX
Gold

・あいわ税理士法人/あいわAdvisory株式会社
・有限責任あずさ監査法人
・RSM清和監査法人
・BDO三優監査法人
・Institute of Management Accountants
・GIP株式会社
・株式会社 タスク
・株式会社TOKIUM
・株式会社ビジョン
・ビズキューブ・コンサルティング株式会社
・株式会社FUNDINNO
・メリービズ株式会社
・UWorld.LLC
・ロングブラックパートナーズ株式会社
・株式会社WARC
Silver

・アンパサンド税理士法人/アンパサンド株式会社
・特定非営利活動法人Accountability for Change
・キャロウェイゴルフ株式会社
・CrossOver法律事務所
・グローウィン・パートナーズ株式会社
・株式会社 経営共創基盤
・GMOあおぞらネット銀行株式会社
・株式会社SoVa
・宝印刷株式会社
・株式会社電通総研
・株式会社日本M&Aセンター
・一般社団法人 日本承継寄付協会/公益財団法人Will for Japan
・日本生命保険相互会社
・ブリッジコンサルティンググループ株式会社
・BlueBank株式会社
・株式会社プルータス・コンサルティング
・株式会社プロネクサス
・Minami Fuji Group
・みらいコンサルティンググループ
・株式会社LivEQuality大家さん
参加者の声
カンファレンスに参加された方々からは、以下のような感想が寄せられました。
●「三木谷さんの基調講演や、社会課題分野のセッションを通じ、会計の専門知識が社会を変える強力な武器になることを再認識しました。短期的なノイズに流されず、本質的な企業価値を追求する覚悟をもらえた1日です」
●「監査法人などで培った『正確性の追及』に固執するのではなく、事業の成長を牽引する『バリューアップの実行者』へ脱皮すべきだという言葉が胸に刺さりました。明日からさっそく、仮説思考を意識して経営陣への提言を行いたいと思います」
●「未上場企業の資本政策やIPO準備のセッションは、まさに今自社で直面している課題そのものでした。ベンチャーデットの活用や、創業期の株主間トラブルといった生々しい失敗談と実務的な回避策は、非常に実践的でした」
●「AIに仕事を奪われるという漠然とした不安が晴れました。テクノロジーを使い倒し、数字を経営の意思決定へと翻訳する『CFO Whisperer(FP&A)』としての役割を確立することが、これからのファイナンス人材の生きる道だと確信しました」
●「孤独になりがちなCFOや管理部門の悩みについて、ネットワーキングスペースで他社のトップランナーや同世代の参加者と深く意見交換できたのが大きな収穫です。業界全体で高め合っていける強固な繋がりができました」
「会計ファイナンス人材Conference2026」まとめ
2回目の開催を迎えた「会計ファイナンス人材Conference2026」。
今年は1,300名を超える方々にご来場いただき、会計ファイナンスのリーダーやプロフェッショナルが一堂に会する熱狂的な1日となりました。
本カンファレンスで一貫して問いかけられたのは、会計ファイナンス人材が「殻を破り、自ら進化を遂げる覚悟」です。市場環境が予測不可能な時代において、もはや過去の数字を整理するだけの集計屋やストッパーとしての役割は終わりを告げました。
今後求められるのは、事業の核心に踏み込み、経営者と共にビジョンを描き、数字の専門知識を武器に企業価値を向上させること。スタートアップからグローバル企業、スポーツや社会課題解決に至るまで、あらゆる領域を牽引する経営戦略家への脱皮が、今まさに求められています。
会場を包んだ熱気と、セッションやネットワーキングで交わされた活発な議論は、業界の確かな進化の証です。この日生まれた数々のインサイトとネットワークが、日本の成長を切り拓く原動力となることを確信しています。そしてCPAエクセレントパートナーズ株式会社は、これからも皆様の挑戦に伴走し、会計ファイナンス人材の無限の可能性を全力で支援してまいります。
最新情報はX(@conference_CPA)でも発信してまいりますので、フォロー&チェックをお願いいたします。
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