【イベントレポート】第2期 Next-CFO ― 第5回講義の内容を大公開!
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第3期NextCFO募集中!
詳細・お申し込みは下記よりご覧ください!
https://cpass-net.jp/lp/next-cfo_2026
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第2期 Next-CFO イベント募集特設ページ
第2期 Next-CFO イベント概要
第2期 Next-CFO イベントレポート第1回(2025年7月13日)
第2期 Next-CFO イベントレポート第2回(2025年8月3日)
第2期 Next-CFO イベントレポート第3回(2025年8月24日)
第2期 Next-CFO イベントレポート第4回(2025年9月14日)
イベント概要 – Next-CFO
| イベントプログラム | 第2期 Next-CFO 第5回 |
| 開催日 | 2025年10月5日 14:00-17:00 |
| 開催場所 | CPASS LOUNGE(シーパスラウンジ) 〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目14−20 新宿テアトルビル 6F |
| 概要 | 次世代のCFOを目指す方に、CFOとして必要なマインドセットと、マネジメントの経験を提供すべく、最前線で活躍している豪華20名のゲストから彼らの知見とノウハウを学べる場を提供します。それが『Next-CFO』です。全10回開催 |
| 講師 | 柴田 裕亮様(株式会社エアトリ代表取締役社長兼CFO) 渡邉 淳様(公認会計士渡邉事務所代表) |
はじめに
第5回目のセッションに登壇したのは、会計士としてのバックグラウンドを持ち、大活躍中の二人、株式会社エアトリ代表取締役兼CFOの柴田裕亮氏と、元株式会社エランCFOの渡邉淳氏です。そして、モデレーターはCPAエクセレントパートナーズ株式会社代表取締役であり、自身も会計士として多くのキャリアを見てきた国見健介が務めました。
第1部:様々な会社のIPOに携わった経験
セッションは公認会計士としてのバックグラウンドを持つ登壇者2人の自己紹介から始まりました。
柴田 裕亮氏の軌跡:監査法人での10年とエアトリでの10年
柴田氏は自身のキャリア20年の最初の10年間は有限責任監査法人トーマツに所属しており、主にIPOやアドバイザリーの仕事に携わり、株式会社リクルートや株式会社SHIFTのIPOに携わりました。また、監査法人に在籍している間、野村證券に出向していた経験があり、本日のもう一人のゲストである渡邉氏は、野村證券の引受審査部の先輩にあたります。有限責任監査法人トーマツを退職した後は、現在も在籍している株式会社エアトリに入社しました。柴田氏は株式会社エアトリにCFOとして入社しましたが、代表取締役兼CFOとしてコロナ禍での社長業も経験しました。
渡邉 淳氏の軌跡:監査法人、IPOコンサルでの経験
渡邉氏は元々エンジニアを3年間していましたが、その後公認会計士となり監査法人に8年間勤めました。その間に柴田氏と同様、野村證券の引受審査部で審査の経験を積み、監査法人を退職した後は8年間IPOコンサルで上場支援を行っていました。その後IPOコンサルの支援先であった株式会社エランにCFOとして入社しました。渡邉氏は株式会社エランを上場に導き、現在は独立し会計事務所で活動しています。渡邉氏はIPOコンサルをしていた際に、様々なCFOや経営者と関わる機会があったことから、「どのようなCFOになるべきなのか」や「経営者とどのように信頼関係を構築するのか」に関して一つの会社にコミットしているCFOの方とは違った視点をもっています。
二人の自己紹介に続いて、ディスカッションは両者ともに共通している野村證券の引受審査部に関する話題に進んでいきました。
証券会社の引受審査部で積んだ経験
引受審査部はIPOの審査を行う部署であり、証券会社が上場申請案件を引き受けていいかの最終判断を行うことが具体的な仕事内容です。柴田氏は、野村證券に出向で行きましたが、当時はリーマンショックの直後であり、IPOが非常に少ない時期でした。そのためホワイトな職場だったと話しました。一方、渡邉氏が出向に行っていた時期はIPOの件数が多かったためハードワークでしたが、一つの会社の上場を経験したのではなく、数十社の上場を経験することができたのは良い経験になったと渡邉氏は話しました。
続いて、柴田氏は株式会社エアトリ、渡邉氏はクライアント先の株式会社エランにジョインしましたが、その経緯や転職後の経験に関して深掘りしていきました。
株式会社エアトリへの転職とIPOの達成
柴田氏は有限責任監査法人トーマツからの転職に関して悩んだといいます。しかし、柴田氏は意思決定をする際に、その意思決定によって得られるものと、失う可能性のあるものを書き出す作業を行っていました。その結果として、転職によって失うものは多くないと気付きました。また、このような意思決定のフレームだけでなく、直感に頼ることも多くありました。また、柴田氏にとって株式会社エアトリはクライアントであったため、エアトリの内部事情を知っており、成長する会社であると判断することができました。株式会社エアトリでの1年目はIPOに向けての準備期間であり、10ヶ月で上場することになったため、非常に忙しい時期を過ごしました。その後柴田氏は、ダブルアクセルのような共同オーナー二人による、スピード感ある意思決定を実現させるために注力してきました。また柴田氏は、食わず嫌いすることなく仕事することの重要性に関して、「トーマツ時代は、M&Aの仕事を敬遠していてデューデリジェンスなどから逃げていたのですが、若い時に頑張って経験しておけば良かった」と話しました。
IPOコンサルを経て株式会社エランへ、そこで得た経験
渡邉氏は、監査法人からIPOコンサルへの転職は、環境に背中を押されたと言います。当時、渡邉氏は出向から戻ったら監査法人でIPOの仕事を続ける気持ちでしたが、監査法人で不祥事が起こったことにより、新規の案件を積極的にできなくなってしまいました。渡邉氏はそのタイミングでIPOコンサルの仕事と出会いました。渡邉氏はIPOコンサルで主に、上場審査が近い会社の支援をしており、そこでは野村證券の引受審査部で得た経験を多いに活かすことができました。IPOコンサルとして様々なプロジェクトに関わることで、「上場を目指す会社の光と影」をたくさん見れました。そして、IPOコンサルで軌道に乗ってきたタイミングで株式会社エランから渡邉氏に声がかかります。結果として、渡邉氏は悩んだものの、株式会社エランの社長の「うちに来たら絶対楽しくなる」という一言に心を動かされて転職を決断しました。
第2部:ユニコーン企業の特徴
休憩を挟んだ後、ディスカッションは参加者からの質問パートに移りました。
会場の参加者から柴田氏に対し、「スタートアップ企業がユニコーンに成長するかもしれないと感じさせる要素を教えてください」という、企業の目利きに関する質問が投げかけられました。
成長する会社の共通点
この問いに対し、非常に多くの会社を見てきた柴田氏が、成長する企業の共通点を語りました。柴田氏は企業を業績×管理体制×株価で評価しています。その中でも特に政治家の例を用いて経営陣に関する言及をしました。自民党の小泉氏の側近から印象的な話を聞いています。それは「一国の総理大臣にとって大事なものはビジョンやリーダーシップだけでなく、チームを作れる力です」ということでした。この話は経営にも通じます。CEOが要となりしっかりとした管理体制を作ることは重要です。柴田氏はよくある失敗例として、カリスマ的な経営者が突き進んでいるなかで、十分な管理体制の構築をすることができずに失敗することを紹介しました。
また、国見は「ビジネスモデルがしっかりしていて、業績が上がって競争力が出せることは当たり前で、それだけでなくトップの圧倒的な情熱も重要」と語ります。また、国見は優秀な経営チームが組めているかどうかも重要視していると補足しました。
第3部:経営陣とCFOの対話による信頼関係
会場の参加者から渡邉氏に対し、「社長との間で、どのような言い合いや意見の対立がありましたか」という質問が投げかけられました。
経営陣とのコミュニケーションで重要なこと
この問いに対して、渡邉氏はこれまでの自身の経験談と、そこから得られた経営者との対話方法を話しました。株式会社エランは過去には、パワハラやセクハラが社内にあり、そこで渡邉氏自身で一気にそれらの問題を改善させようとしてハレーションが生じてしまいました。その際には社長と共に、一番いいところに向かっていくためにはどうしたら良いのかをたくさん話し合ったといいます。経営陣に入る以上は、言いづらいことを遠慮しているようではいけません。そういった言いづらいことは、自分が相手を信頼しているからこそ言うのです。そのため、渡邉氏はCFOと経営者がお互いを信じていない状況は気になると言います。また、渡邉氏は参加者に対して、スタートアップ企業やこれから変化していく会社にジョインする人が意識すべきことを次のようにアドバイスしました。
「会社に対する指摘をする際は、言い方を間違えると周りの人はついて来てくれない」
そこで渡邉氏は「これまでは事情があったから今のような状況になっていると思うのですが、何年後かに一流企業になっているためには今の状況を変えなければいけません」というように、現在の状況には様々な事情や要因があることを理解して現在や過去を否定しないように心掛けていると話しました。
また、国見は「信頼関係を維持していくためにはお互いに相当な努力が必要であり、信頼関係はある程度の期間が立つと失われてしまうのが普通」といいます。だからこそ、信頼関係を維持し続ける環境を作ることが重要になります。一度どちらかが相手に対する信頼を失ってしまえば、その関係を修復することは非常に難しいです。CFOとしては、まずはCEOをリスペクトしながらどう意見をぶつけていくのかを意識する必要があると国見は話しました。
第4部:人材育成のポイント
会場の参加者から「外部から来るハイクラス人材に負けないために、スタートアップで生え抜きの経営メンバーを育成するための方法やアイデアをお伺いしたいです」という質問が投げかけられました。
生え抜きの強み
これに対して3人はまず、外部の人材にはない生え抜きメンバーの強みに関する議論を行いました。
柴田氏は生え抜きメンバーの強みとして、カルチャーにマッチしやすいことを挙げました。外部からの人材とは違い、生え抜きメンバーは新卒からずっと会社にいるので、ビジョンやミッションが会社とマッチしやすいです。また新卒同期の間での絆や、上司や部下との関係があることも生え抜き人材の強みになります。
国見は、生え抜きメンバーが育っていくことによって、社内に育成の文化ができることをメリットとして挙げました。さらに、会社が危機に陥ったときに、生え抜きメンバーは長く組織にいるため会社に対する愛着が強く、力強く踏ん張って、辞めて行かない組織を作りやすいことも同様に挙げました。
生え抜きメンバーの成長に必要なこと
生え抜きメンバーの強みに関する議論に続いて、ディスカッションは社内の人材育成に関する議題になりました。
柴田氏は社員の成長には「どうやって失敗させるか」が大事だといいます。何かにチャレンジさせて、その失敗を許容していく仕組みを作っていくことは会社の成長にもつながります。株式会社エアトリでは、人材育成のために、自ら手を挙げてプロジェクトにチャレンジできる環境を作っているといいます。
国見は、「今の実力以上のことをする時に、人は圧倒的に成長する」と主張します。もし生え抜きメンバーを成長させたいと考えるならば、その人に今の実力以上の権限を早く与えてしまういます。ここで国見はスポーツを例に説明しました。「スポーツチームで言えば、少し早くても一度レギュラーを経験させてみる。それで結果が出なければレギュラーから降格させますけど、仮にレギュラーから降格しても、その後の成長はレギュラーを経験していない人よりも早いです」。つまり、権限移譲を積極的に行うことを推奨しています。実際に国見はCPAで新卒の社員をIPOの責任者に任命しました。地位が人を変えることがあります。 そのため、積極的に権限移譲を行い、結果が出なければ降格させる。さらに国見は、降格することが悪いことではないという文化を作ることの重要性を付け加えました。
様々な経験をした二人からのアドバイス
ディスカッションは渡邉氏と柴田氏からの参加者へのアドバイスで幕を閉じました。
渡邉氏は、キャリアは人それぞれであることを主張します。「若い時は他の人ができることを身につけないといけないと考えて、様々なことにチャレンジすると思うのですが、なんでもできる人よりも、自分だけのオンリーワンになることを目指せば、皆さん大活躍できると思います。」
柴田氏は人の縁を大事にしています。「人の縁というものは若い時には見えづらいのですが、CFOを目指す時でも、新しいキャリアを踏み出していく時でも、色々な人に話しを聞くことは大事ですし、ちょっとしたネットワークがすごく自分を助けてくれると思います。」
おわりに
「Next-CFO」第5回セッションは、CFOという立場から見た「成長企業の見極め方」や「経営者との信頼関係」、そして「人材育成」について考えてきました。
柴田氏は監査法人や野村證券での勤務を経て、株式会社エアトリにジョインしました。これらの経験から、成長する企業の特徴や、人との縁の重要性に着目しました。
渡邉氏は監査法人を退社した後、IPOコンサルとして経験を積み、株式会社エランを上場に導くというキャリアを築いています。様々な企業を見てきた経験から、経営者とのコミュニケーションや自身のキャリア形成に関する考え方を示しました。
Next-CFO 登壇者紹介
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| 柴田 裕亮 Shibata Yusuke 株式会社エアトリ 代表取締役社長兼CFO |
| <プロフィール> 2003年に公認会計士試験合格、2005年に東京大学経済学部を卒業後、監査法人トーマツに入所し、法定監査・IPO支援業務に従事。 2010年からは野村證券に出向し、証券審査を経験。 その後2015年、株式会社エボラブルアジア(現:株式会社エアトリ)取締役CFOに就任し、2016年の東証マザーズ上場及び2017年の東証一部市場変更を牽引。 そして2020年、代表取締役社長兼CFOに就任。 エアトリ含むグループ4社(2020年まぐまぐ、2021年ハイブリッドテクノロジーズ、2023年インバウンドプラットフォーム)の上場に関与。 M&A約40件、投資事業(エアトリCVC)で約150社、投資先24社の上場に関与、90億円の投資実績を持つ。 |
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| 渡邉 淳 Watanabe Atsushi 公認会計士渡邉事務所 代表 |
| <プロフィール> 1992年 富士通株式会社入社 1997年 公認会計士試験第2次試験合格、青山監査法人(現PwCジャパン監査法人)入所 2003年 野村證券株式会社(出向) 2006年 株式会社ラルク入社 2014年 株式会社エラン取締役CFO 2018年 公認会計士渡邉淳事務所(個人活動) 電機メーカーのエンジニア職から公認会計士にキャリアチェンジ。IPO(株式公開)関連の業務を監査法人、証券会社、IPOコンサル、事業会社CFOなどさまざまな立場で経験。 CFOを務めた株式会社エランは、IPOコンサルとして上場準備プロジェクトの発足時から関与。上場前に同社に転職し、取締役CFOとして東証マザーズへのIPOと東証一部への市場変更を牽引。 現在は、経営者やCFOを対象にしたビジネスコーチ業や数社の社外役員などを務めつつ、ソーシャル領域の活動も行っている(認定NPO法人DxPアドバイザーなど)。東京大学EMP修了。ワインエキスパート(日本ソムリエ協会)。 |
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