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【イベントレポート】Bリーグチェアマン 島田 慎二氏が語る経営とは。第2期 公認会計士2.0 ― 第7回講義の内容を公開!

弊社代表の「国見健介」が24年の会社経営で得た「経験」と「ノウハウ」を伝授する「公認会計士2.0」講座。第2期・全10回の講義から、今回は特に人気講義である第7回の模様をレポートします

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    イベント概要 – 公認会計士2.0

    イベントプログラム第2期 公認会計士2.0 第7回
    開催日2025年12月7日 10:00-13:00
    開催場所CPASS LOUNGE(シーパスラウンジ)
    〒160-0022 東京都新宿区新宿3丁目14−20 新宿テアトルビル 6F
    概要2025年公認会計士試験の合格者数1092名(全体合格者1,636名、合格者数占有率66.7%)と過半数に達する合格者を輩出したCPA会計学院代表の「国見健介」が24年の会社経営で得た「経験」と「ノウハウ」を伝授する私塾『公認会計士2.0』です。

    ※1 令和7年公認会計士試験合格者1,636名(※2)に占めるCPA会計学院公認会計士試験合格者1,092名(※3)の割合で算出をしています。※2 公認会計士・監査審査会「令和7年公認会計士試験の合格発表の概要について」に記載の論文式試験合格者数をもとに記載しています。 ※3 2025年合格目標の初学者または再受験者対象のCPA本科コースを受講した方のうち、論文式試験に合格された方を対象としています。
    講師国見 健介(CPAエクセレントパートナーズ株式会社 代表取締役社長)
    島田 慎二(Japan Professional Basketball League チェアマン、日本バスケットボール協会 会長)

    第1部:原点は「1年半の経理経験」と「稲盛哲学」

    かつて倒産寸前だった千葉ジェッツを再建し、売上を25倍以上に成長させた島田氏。現在はBリーグ、そして日本バスケットボール協会(JBA)のトップとして、業界全体の構造改革に挑んでいます。国見は冒頭で「会計とスポーツで業界は違いますが、島田さんの圧倒的な熱量と『大きな絵を描いて人を巻き込む力』は、これからの会計士にとって学ぶべき最良のモデルケースです」と紹介しました。

    経営者歴30年を数える島田氏は、大学卒業後に入社した旅行会社で経理部に配属されます。

    島田氏「このキャラクターでなぜ経理に?と、当時は戸惑ったのですが、これが良かったんです。イケイケな営業一辺倒のキャリアではなく、数字という『ディフェンス』を知っていたことが、後の経営に大きく役立ちました

    その後、25歳で起業。当初の動機は「大橋巨泉さんのような自由な生活への憧れ」でした。IPOで一攫千金を狙い、ひたすら利益を追う日々。しかし、自己の目的だけを実現するだけを目的とした経営は、やがて組織全体の歪みを生み出しました。「給料は高いのに、空気が最悪。社長なのに会社に行きたくなかった」 。

    転機は35歳頃。京セラ創業者・稲盛和夫氏の著書に出会い、「全従業員の物心両面の幸福を追求する」という言葉に打ちのめされます。「自分の夢のために社員を使うのではなく、理念や情熱に向かうエネルギーがあって初めてリーダーシップが発揮される」。そう気づいた島田氏は、IPOを取り下げ、理念の追求を重視する経営へと大きく舵を切りました 。

    この話を受け、国見は自身の経験を重ね合わせ、「利己と利他」について次のような見解を語りました。

    国見「私もかつては利己的な人間でしたし、今でも自分の人生の主人公は自分だと思っています。ただ、『自分が本当に幸せになるためには、周りに貢献しまくる(利他)方が最も効率が良い』と気づいたんです。自分を犠牲にするのではなく、周りをハッピーにすることで、結果的に自分もハッピーになる。これはベストセラーになった書籍『GIVE & TAKE』の理論でも証明されていますが、テイカー(奪う人)ではなくギバー(与える人)になることが、実は最大の成功法則なんです」

    その後、島田氏と社員との関係は改善したものの、これからというタイミングでリーマンショックが勃発。会社を売却し、2年半におよぶ放浪の旅に出ます 。

    この間、自らの記憶を辿り、50ページ以上にわたる自伝を書き出しました。

    この旅を通じ、島田氏は「人生の目的は己を磨く旅であり、後半の人生は社会に貢献する生き方をしよう」という揺るぎない人生観、すなわちミッションを確立しました。自分自身の可能性を広げることが、家族や仲間、そして社会へと波及していく。この精神的なアップデートこそが、後にプロバスケットボールチームである千葉ジェッツやB.LEAGUEで大義を貫くための強固な土台となったのです。

    第2部:売上が横ばいの低空飛行の時期に「成長の土台」を作る

    旅を終えた島田氏は、倒産寸前だった千葉ジェッツの再建を引き受けます。チームは弱く、認知度も低い。ここで島田氏は「打倒トヨタ(現・アルバルク東京)」を大きくスローガンに掲げ、bjリーグからあえてひしめくNBL(現B.LEAGUEの前身)への移籍を決断するなどの奇策を繰り出しました。

    当時、日本を代表する巨大企業のバスケットボールチームを、千葉の地元の中小企業が力を合わせて倒すというシンボリックな物語を打ち出したことが、地元の経営者たちの心を動かし、資金をかき集める原動力となりました。

    しかし、すぐに結果が出たわけではありません。就任からの数年間、売上が横ばいの時期がありました。島田氏が「記憶がないほど働いていた」と語るこの苦しい時期について、国見氏は経営者の視点からその重要性を強調します。

    国見「千葉ジェッツの売上推移を見ると、最初の3〜4年は低空飛行です。しかし、後半に一気に成長軌道に乗るためには、この数字には表れない土台作りの期間が絶対に必要なんです。多くの人はすぐに結果を求めがちですが、島田さんはこの時期に理念を浸透させ、組織のカルチャーを作っていた。だからこそ、後の爆発的な成長が可能になったのだと思います」

    島田氏もこれに同意し、「まずは理念を掲げ、トヨタを倒すという覚悟を社員に持たせることから始めました」 と振り返ります。戦略や戦術の前に、組織の空気を変えることこそがリーダーの仕事であるという点で、二人の意見は一致しました。

    また、島田氏は、スポーツをビジネスとして成立させることに徹底して執着しました。「バスケが好きだからボランティアでいいという甘えは、業界の不幸の根源。稼ぐことと競技を両立させ、一般的な産業の給与水準と同じような魅力的な仕事の環境を整えるべきだ」。

    親会社からの支援や補助金に依存するのではなく、自社の軍資金は自社で稼ぐという経営構造の構築に注力し、「オフェンス(競技力)とディフェンス(経営基盤)の両輪が回らなければ業界の発展はない」という信念を貫きました。

    第3部:「感動立国」という大きなビジョン

    現在、島田氏がB.LEAGUEのチェアマンとして掲げるビジョンが「感動立国」です。スポーツを通じて地域の熱量を高め、閉塞感のある日本社会を変えるという壮大な構想です。一競技団体のトップが国レベルのビジョンを語るのは、改革を成し遂げるリーダーの条件は「明確に旗を立てること」だと確信しているからです。

    島田氏「最初は『口だけだ』と言われるかもしれない。でも、本気で旗を立てて進めば、景色は変わります。最初は95%が批判者でも、結果が出始めれば80%、60%と減り、やがて信頼に変わる。そのプロセスを信じて一歩を踏み出すことが重要です」 

    国見も島田氏との出会いを振り返りながら、ビジョンの大きさが持つ力について語ります。

    国見「島田さんと初めてお会いした時、バスケの話を超えて、日本を元気にしたいという凄まじい熱量を感じました。リーダーが大きな絵を描き、本気で語るからこそ、全く違う業界にいる私たちのような人間も一緒に何かをやりたいと巻き込まれていく。 最初は『何を夢みたいなことを』と笑う人も多いと思います。でも、5%の熱狂的な仲間がいれば十分。そこからオセロのように景色は変わっていきます」

    国見自身も「会計ファイナンス人材の育成を通じて日本社会を変える」というビジョンを掲げています。大きな旗を立て、批判を恐れずに突き進むというリーダーシップの在り方は、会計士がCFOや経営者として活躍する上でも不可欠な要素です。

    質疑応答セッション


    後半の質疑応答では、メンタルの保ち方やキャリアについて、島田氏と国見氏それぞれの視点から回答がなされました。

    Q1. ピンチや壁にぶつかった時、どう乗り越えていますか?

    A.
    島田氏「『悪いことは必ず終わる』と知ることです。どんなに辛いプレゼンも、明日になれば終わっている。自分を必要以上に追い込まず、『終わる』という事実を認識して淡々と向き合います」

    国見「私は『壁=ナイス壁!』と呼ぶようにしています。なぜなら、壁を乗り越えるタイミングでしか人は大きく成長しないからです。自分の可能性を広げたいと本気で思っていれば、壁はただの筋トレになります。負荷がかかればかかるほど『お、今日も良いトレーニングができているな』と思える(笑)。うまくいかないことをマイナスと捉えず、成長のプロセスだと定義し直せるかどうかが鍵です」


    Q2. 会計士として、ビジネスを始める(起業する)のは早い方が良いですか?

    A.
    島田氏「早い方が良いです。失敗しても回収できますから。ただ、もし組織に残るなら、その期間の濃度を高めること。漫然と過ごすのではなく、将来のために必死で学ぶなら、遅いスタートでも意味はあります」

    国見「同感です。私は、監査法人にいる間も、自分が経営者だったらどうするか?という視点で働けるかが分かれ道だと思います。起業して成功する人に共通するのは、圧倒的な素直さと向上心です。今の環境で、同期の中で一番評価されるくらいの気概で仕事に取り組めない人は、起業しても厳しいかもしれません。逆に言えば、どこにいても『当事者意識(オーナーシップ)』を持って働くことで、経営者に必要な筋肉は鍛えられます」


    Q3. 利己的な考えから利他的な考えへ、どう変化されたのでしょうか。

    A.
    島田氏「本質的に人はそう簡単には変わりません。私も悪人のエッセンスも善人のエッセンスも両方持っています。ただ、なりたい自分を意識して、亀の歩みのように行動を積み重ねていく。それがいつか線になり、面になっていく。あまり深く考えすぎず、なりたい自分を目指して一つひとつやっていくしかないと思います」

    国見「 私も本質は利己的だと思っています。ただ、狭い利己主義ではなく、自分がハッピーになるためには周りに貢献しまくるのが一番効率がいいと気づいただけなんです」

    おわりに:自分で選んだ道を「正解」にするのみ

    講義の最後、国見は島田氏の生き方を通じて、参加者にこう呼びかけました。

    国見「島田さんは逆算してキャリアを作ったわけではなく、目の前の火中の栗(千葉ジェッツ再建など)を拾い続け、それに本気で取り組んだ結果、今のポジションに導かれました。 キャリアに正解はありません。大切なのは、目の前のことに情熱を燃やし、自分で選んだ道を正解にしていく覚悟です。会計士という最強の武器を持つ皆さんだからこそ、失敗を恐れずに挑戦してほしいと思います」

    参加した会計士たちは、単なるスキルの習得ではなく、「リーダーとしてどう生きるか」という問いに対する熱いバトンを受け取ったようでした。

    公認会計士2.0 講師紹介

    国見健介
    国見 健介
    Kunimi Kensuke
    CPAエクセレントパートナーズ株式会社
    代表取締役社長
    <プロフィール>
    1999年10月 公認会計士論文式試験合格
    2001年 3月 慶應義塾大学経済学部卒業
    2001年 9月 CPAエクセレントパートナーズ株式会社設立 代表取締役就任
    2003年 1月 公認会計士登録
    2015年 4月 CPAキャリアサポート株式会社設立
    2022年 4月 ESネクスト有限責任監査法人社外ガバナンス委員就任
    2023年10月 ライフイズテック株式会社社外監査役就任
    2025年 3月 株式会社GENDA社外監査役就任

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