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公開日:2023/11/16

  • 100人のロールモデル
  • CEO

【くにみんのキャリア対談】IPOを目指すすべての企業へ 挑戦し続ける経営者!砂田和也(Uniforce株式会社)のキャリア!

今回のロールモデルは、Uniforce株式会社の砂田和也さんです。監査法人勤務後、会計士として独立を果たし税理士法人を立ち上げ、その後、決算開示クラウドやIPO準備クラウド支援のサービスを提供する会社を起業されています。今注目の若手経営者で、これまでのキャリアや今後の展望などを掘り下げた非常に興味深い内容となっています。ぜひご覧ください。

    砂田 和也さんのプロフィール

    砂田 和也

    代表取締役CEO / 公認会計士

    大学在学中に公認会計士試験に合格。

    有限責任あずさ監査法人に入所。

    主に法定監査、IPO支援、 M&A等を担当。

    2016年公認会計士登録。

    2017年税理士登録、同年税理士法人を設立。ベンチャー企業の戦略的財務パートナーとしての税務会計ファームへ発展させ企業成長を支援。

    数々の顧問先支援の中で、決算開示業務における数々のレガシー課題を再認識し、IR人材不足と課題を解決すべく、2020年8月に当社を設立、代表取締役に就任。

    砂田 和也さんの略歴

    2016年: 公認会計士登録。

    2017年: 税理士登録、税理士法人を設立。

    2020年: Uniforce株式会社を設立。同社代表取締役に就任。

    INDEX

    ①会計士を目指すきっかけから独立に至るまで

    ②独立後のキャリアの変遷、展望

    ③キャリアの考え方

    ④若手の会計士や受験生へのメッセージ

    01. 会計士を目指すきっかけから独立に至るまで

    ――まず、砂田さんが会計士を目指したきっかけを教えてください。

    元々、実家がひな人形や鎧兜の会社をやっていて、小さい頃から父親や祖父母の背中を見て育ったので、将来的には起業や実家を継ぐことを漠然と考えていました。父親の母校の商業高校に入学して簿記と出会い、会計は今後も価値のあるサービスだと感じたときに、何か世の中に貢献できる資格はないかと色々な人に相談して、会計士試験を受験することを決めました。

    ――監査法人にいる間はどんなことをされていましたか?

    最初はIPO準備企業に対する監査をする部署に所属しており、IPO準備企業に対する監査や一般の上場会社など、大きな会社も監査していました。また、一部のIPO準備企業に対して「監査を受けませんか?」という営業やリクルーター活動も行っていました。

    ――当時は珍しい3、4年という短期間で監査法人をやめた理由は何でしたか?

    IPO準備企業との業務上でのコミュニケーションに加えて、土日や夜の交流会にも頻繁に参加していたので、スタートアップの起業家の方や独立された会計士の方と話す機会が非常に多かったです。そのような方々の話を聞く中で、監査法人の外にも世界が広がっていることに気づき、監査法人に長くいるよりもベンチャーやスタートアップを応援する方が自分の性に合っているんじゃないか、社会貢献にも繋がるのではないかと感じました。会計士は外観的、精神的独立性があるのでIPO準備企業に対するサポート自体も深いものというよりもアドバイス程度になってしまいます。本当の意味で必要な支援は外部コンサルや上場経験者CFOがやっていて、監査法人の会計士という立場で支援できることは少ないです。事業を成長させていくといった支援は監査法人の外からの方が出来るなと感じました。

    02. 独立後のキャリアの変遷、展望

    ――2016年に起業された当初はどのような感じでしたか。

    1年目は営業まで一人でやっていたので売上高もあまり高くありませんでした。一人だとどんなに営業を頑張っても稼げる額に限界があると感じ、未来が見えなくなったので、採用に動き始めました。リファーラルで会計士や経理の人に声をかけて、2、3年でどんどん人が増えていきました。現在では150社ぐらいのお客様のサポートをしています。

    ――その後、税理士法人を作り、順調に成長した中で起業されたのはどのような経緯だったのですか。

    会計士は税理士資格も取れると知ってくださっているお客様が意外と多く、税務のお仕事もやってほしいと頼まれることが増えたので一念発起で始めました。組織の人数が20人、30人となってもサポートできる会社数は、他のコンサル会社に比べると限界があると感じました。GAFAなどを見て広くサポートするためには、IT技術を活用し、クラウドサービスプラットフォームを作るしかないと気づいたのがきっかけです。2019年に一回目の起業に踏み切りましたが、エンジニアをまとめ上げることの難しさを痛感したり、プロジェクトマネジメントをやってくれるようなPMやPDMといったものが自分には必要だったと思い、2020年に一度清算をして、秋ごろにUniforce株式会社を立ち上げました。その期間に出会った人達が今後のサービスを一緒に作ってもらえる基盤となって今も役員に就いてくださっているようなメンバーだったりします。

    ――現時点でUniforce株式会社がどのようなサービスを提供しているのか教えてください。

    元々2020年に創業したときはIPOコンサルとBPOコンサルの二つを軸にした一般的な会計コンサルティングファームのような形態になっていたのですが、その1年後の2021年に決算開示クラウドを作ったのが今のサービスのきっかけになります。上場を目指す起業家の方の話を聞いて、決算開示部分の会社としてのリスクを感じ、ノウハウを蓄積して後世に伝えられるようにしたり、今の業務を効率化するクラウドサービスをまず作りました。サービスの営業をしていく中で、使いやすいが今の業務フローを変える意志決定を行えない会社もありましたが、上場する前から同じようなUIUXのサービスを作り込んでおけば、スムーズに決算開示に流すことができると思い、IPO準備クラウドを昨年の11月にローンチさせていただき、販売しています。現在は証券会社や監査法人との連携も深まって、社内にも証券会社のメンバーや監査法人のメンバーもいて伴走型のクラウドサービスになり、現在約80社のお客様にご利用いただいているサービスになっています。一番イメージしやすいのは決算開示の基礎資料で、それぞれ項目の資源の場所を明確にすることで探す時間のロスを省いて業務効率を10~20%図ることが出来ます。

    ――今順調に伸びているUniforce株式会社ですが今後サービスとしてどういう風に展開していきたいといった展望はありますか。

    先ほどお伝えした決算開示とIPO準備に関するクラウドはあるんですけど、今はその両方が内部統制全般、コーポレートガバナンス全般のサービスに紐づけて、クラウドサービスを少しずつ作っているイメージなので、将来的には大きくコーポレートガバナンス全体を見るクラウドサービスプラットフォームを作っていきたいです。日本だけでなく、世界中の企業で使われるサービスを作っていくことを目指しています。

    ――組織を成長させていく上で経営者としてどういう力が大事だと思いますか。

    1人では成長できないのでいかにして組織を仕組化してくかだと思います。会計人材が不足している中、どれだけ少ない人数でバックオフィスをできるといったそれぞれのパーツごとに組織を仕組化していくことが大切だと思います。また、“決断力”はとても大切だと思います。選択する決断力、集中する決断力の根底に“決め切り、動き続ける、信じ続ける”ことで今の自分に満足せずにどんどん突き進めば、自分が成し遂げたい未来に近づくと思います!

    03. キャリアの考え方

    ――キャリアについて大事だと考えていることを3つ教えてください。

    (1)短期間で結果を残す、良い経験をすること

    将来的にスタートアップやベンチャーに入ることを考えた時に、短い期間でしっかり良い結果を残す、ないし良い経験をするところから次のステップに進んで欲しいなと思います。監査法人を短期的にやめてベンチャー、スタートアップに転職するという勇気をもって飛び込むのも一つありかなと思います。

    (2)自分のやりたいことを考えながら監査法人で経験を得ること

    会計士になったからこそ、自分がベンチャー、スタートアップを支援する側なのか、起業するのか、周りからサポートを受けながら自分で一社員として働くのかをぼんやりでも考えながら監査法人で経験を得るとすごくいいと思います。逆に上場会社にいる皆さんは、上場会社に守られているかもしれないけれど、ベンチャー、スタートアップだけどダイナミックなことが出来て多額の資金調達が出来て上場も経験出来るという、今までにないキャリアを歩めるんじゃないかと思っているので、そういうところを考えながら行動していただけると明日の一歩が変わるんじゃないかと思います。

    (3)悩むよりも行動すること

    悩んでるよりかは行動した方が良いです。転職しようと思っていても、日常の業務で忙しいと行動できないまま時間が過ぎてしまうので、いつまでに転職の意思を固める、いつまでに退職届を出すなどから逆算して、期日を決めて動くといいと思います。

    04. 若手の会計士や受験生へのメッセージ

    ――最後に若手の会計士や受験生へのメッセージをお願いします。

    自分が8年起業、3年監査法人にいて思うのは、せっかく会計士になったので失敗を恐れずにチャレンジしてほしいということです。失敗しても戻れる場所やサポート、フォローしてくれる人がたくさんいます。チャレンジをすることによって得られる知見や経験もあるのでどんどんチャレンジして失敗してほしいです。次に何かしないといけないという思考のブラッシュアップにもつながります。間違ってもリカバリーは絶対に効くので失敗して何を得たかということをビジネスでも仕事をする上でも大事にして欲しいです。

    こちらの記事はインタビュー動画の一部を抜粋して作成しております。ぜひインタビュー動画もご覧ください!

    Uniforce(ユニフォース)株式会社 | Uniforce(ユニフォース)株式会社

    この記事を書いた人

    「人と繋がり、可能性を広げる場」CPASSを運営するスタッフ達です。CPASSメンバーは、20~40代まで幅広い年齢層の公認会計士達を中心に、キャリア支援のプロフェッショナルなど様々なバックグランドを持つメンバー達で構成されています。「絶対に会計人達の役に立つ情報発信する」、「CPASSにしか出せない価値を提供する」をミッションとして集まった熱いメンバー達です。CPASS独自の視点からの見解を是非、楽しんでください。

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