
公開日:2024/03/29
誰もが憧れるイギリス駐在!~シンクタンクの経験もあるエリート会計士に密着取材!~世界で活躍する会計人材へインタビューVol.15
こんにちは!世界一周会計士の山田智博です。
会計士資格を携えて世界一周をするからには、“グローバルで活躍されている会計士の情報をぜひ日本に届けたい”、“海外で活躍している会計士の様々なロールモデルを皆さんにお伝えしたい”そんな思いから、『世界で活躍する会計士へインタビュー』というコラムの連載をCPASSさんの力をお借りしながら、寄稿いたします。
第15弾は、産業革命発祥の地イギリスにて、Grant Thornton UKのジャパンデスク ヘッドを務める寺本聡さんです。
寺本さんは、公認会計士試験合格後、太陽グラントソントン監査法人に入所され、日本総合研究所への出向なども経験されたのち、Grant Thornton UKへ駐在し、イギリスにてジャパンデスクを統括されています。
そんな寺本さんに“イギリス駐在のチャンスを掴んだきっかけ”や“日本とイギリスの文化の違い”、“イギリスでの過ごし方”などを深堀してきました!
1. プロフィール
寺本 聡(Teramoto Satoshi)
太陽グラントソントン・アドバイザーズ株式会社
シニアマネージャー
公認会計士

2007年 太陽有限責任監査法人 入所
2014年 (株)日本総合研究所 出向
2016年 太陽グラントソントン・アドバイザーズ株式会社 出向
2021年 Grant Thornton UK ジャパンデスク責任者
2011年公認会計士登録。2007年にグループの太陽有限責任監査法人に入所し、主に国内上場会社・米国上場会社の日本法人に係る法定監査業務、品質管理業務に従事。
2014年7月からは1年弱、(株)日本総合研究所において事業会社の事業戦略立案業務等に従事。
2016年7月に太陽グラントソントン・アドバイザーズ株式会社に加わり、国内M&Aに係る財務デューデリジェンス、バリュエーションを中心としたM&Aアドバイザリー業務に従事。複数の外資企業の監査経験を基礎として、クロスボーダーM&Aに係る財務デューデリジェンスにも従事。
2021年9月よりGrant Thornton UKへ駐在。ジャパンデスクヘッドを務めるとともに、Financial Modelling(財務モデリング)チームにて英国・欧州企業及びGrant Thornton UK内の他チーム向けに財務モデル作成・レビュー業務を提供している。
2. インタビュー本編
――早速ですが、寺本さんの簡単な自己紹介をお願いします。
寺本聡と申します。2021年9月からイギリスに駐在し、ジャパンデスクのヘッドを務めております。
2007年に太陽有限責任監査法人(以下、太陽)に入社し、9年ほど上場企業や会社法の会計監査に従事した後、2016年から太陽グラントソントン・アドバイザーズ株式会社(以下、GTA)の業務に勤しんでいます。とは言うものの、形式上は太陽からGTAへの出向になっているため、所属は監査法人、業務はアドバイザリーというイメージです。
GTAではM&Aアドバイザリーのラインに所属しており、財務DD中心に業務していましたが、2021年よりイギリスに駐在しています。
東京生まれ東京育ちですし、海外在住や本格的な留学経験などもないため、この駐在まではいわゆる純ドメ(生まれてからずっと生まれた国にいる方の略称)でした。このインタビューを通して、海外業務に興味ある方に、元純ドメとして参考になるようなお話をできたらなと思っています。
――ありがとうございます。では、どんどん深掘させてください。
まずは、会計士試験合格後に太陽監査法人を選んだ理由を教えてください。
私が合格した頃は、J-SOXや四半期制度の導入により、就活生側にとって売り手市場だったため、Big4への入社希望も余程のことがなければ通るような時代でした。
そんな状況の中、Big4ではなく太陽を選んだ理由は、新人として入社した際のイメージが一番湧いたことと、様々な経験をさせてくれると感じたからです。
正直、未熟な当時の私では、Big4の各監査法人の大きな違いが分からず、就活中に新人としてその会社で働くイメージをあまり持てませんでした。一方で、太陽の説明会や懇親会ではそのイメージを持つことができました。というのも、当時の太陽には中央青山監査法人がなくなった関係で移ってきた方も多く、その方たちから新しく太陽に入ったという立ち位置でお話を伺えたため、新人として入社した時のイメージも湧かせやすかったんです。
そして、中小規模だからこそ早いうちから様々な経験をさせてもらえる点も魅力でありつつ、既にグローバルファームであるグラントソントン(以下、GT)グループにジョインしていたため、品質も高いことが想像できました。さらに、将来的に海外で働くことも視野に入れていたこともあって、太陽を選びました。
――2014年から1年弱、日本総合研究所(以下、日本総研)に出向されていますが、きっかけをおしえてください。
太陽で監査に7,8年携わってみて、なんとなく他のことにチャレンジしたいと思うようになりました。なぜか、監査業務だけをやり続けることに漠然とした危機感を持っていたんです。
そんな折に、日本総研にいた方が太陽に移ってきたタイミングで、その方のご縁で私の上司が第1号として太陽から日本総研へ1年弱出向に行くことになりました。そこですかさず、モヤモヤしていることを打ち明け、私も上司が戻ってきたら行かせてもらえないか?と雑談ベースで話していたら、とんとん拍子で行かせてもらえることになりました。
――やはり、希望を伝えることは大切ですね。
そうですね。そのおかげもあって、期間は9ヶ月とあまり長くはなかったのですが、日本総研に出向することができ、事業戦略策定支援や持株会社再編時の資本構成検討など会計のテクニカルな案件などに従事できました。
事業戦略策定支援では、どの国に進出するのが会社にとってベストか?を考えるのですが、それに関連して東南アジア中心に海外でフィールドワークさせてもらったり、全くの畑違いな農業分野進出のための調査業務に関与させてもらったりと、良い経験を積ませていただきました。とても面白かったです。
――日本総研への出向を経験されて、そのまま事業会社系に転職しようという気持ちは起こりませんでしたか。
どちらかというと専門家の立ち位置で働きたいというのが自身のキャリアの軸だったため、事業会社に転職しようとは特段考えませんでした。ただし、一度太陽に退職届を出してはいるんです(笑)。
日本総研から戻って1年ほど経過した頃、監査ではないことをやりたいと考えて退職届を出したところ、GTAのM&Aアドバイザリー部門長の大杉さんからお声がけいただき、GTAの業務に携わるようになりました。
――GTAへの関与を決めたのは、海外駐在を視野に入れていたからでしょうか。
はい、視野に入れていましたね。
特に、転職した場合と今の場所に残った場合、どちらの方が海外に行ける確率が高いかは、一つの判断軸にしました。
退職届を出した際に転職先として考えていたのはBig4のアドバイザリーだったのですが、アドバイザリーに行けば監査とは当然違うことができるだろうし、Big4だから海外のチャンスもあるだろうなと考えていました。
しかし、考え直したのが、転職でBig4に今から行ったとして海外に行ける確率はそこまで高くなく、GTグループに残って頑張った方が断然その確率が高いだろうということです。
その結果、GTグループに残り現在イギリスに駐在できているため、選択は正しかったかなと感じています。

(GTギリシャオフィスのご友人を訪れた際の一枚)
――自己紹介で純ドメと仰っていましたね。そんな環境から、寺本さんが海外で働きたいと思ったきっかけを教えてください。
会計士試験合格後の就活期間に、会計士プラスアルファを身に付けるなら何が良いかを考えていたことがきっかけです。先ほども言いましたが、専門家としての立ち位置で働きたいというのが私のキャリアの軸だったため、海外での仕事経験があり英語を不自由なく使えれば、専門家としてグローバルに活躍できるなと思ったんです。特に、当時から海外現地での仕事経験にこだわっていて、現地の人と一緒に働くことが大切だと考えていました。
――太陽で国際系の監査業務も担当されていたのでしょうか。
海外子会社がある会社を何社か担当しましたね。
思い出深いのは、自身が現場主査のサブのポジションのクライアントが公開会社会計監督委員会(以下、PCAOB)の監査を受けた時の経験です。
当時の太陽では、米国上場企業の日本子会社のようなクライアントが珍しく、そんな中でPCAOBの監査を受けることになったため、かなり緊張感を持って対応しました。それこそPCAOBの監査で何か検出事項がでるとシリアスになってしまいますし、アメリカから来ていた駐在員にも、これで何かミスがあったらやばい、と脅されて対応していたこともあり、思い出深く、鮮明に記憶に残っています(笑)。
そのようなクライアントでは米国本社をGT USが監査していたこともあって、調書は基本的に英語で作っていました。
――ガッツリ海外案件に関わっていたのですね。海外駐在を視野に入れて転職活動をされていたのも頷けます。
そうですね。自分の中で将来海外に行きたいのであれば、まずは、声をあげてやりたいと宣言することが大事だと考えていました。そうすると、自然と仕事が寄ってくるんですよ。
海外に限らずどんなキャリアでも同じだと思っています。“これやりたいな”という想いがあるのなら、声を出すこと、手を挙げてみること、それが大事です。
私自身は、2016年のGTAへの出向後、5年間GTAでM&Aアドバイザリーの仕事をして2021年からイギリス駐在となりました。
――GTA出向後、海外駐在に行くチャンスを掴んだきっかけについても教えてください。
今も同じかは分からないですが、私の駐在が決まった2021年頃は、駐在員は監査法人から行くのが通常でした。私もGTAで働いているものの出向扱いで形式上は監査法人に籍を置いていたものですから、イギリスへの駐在員の公募が一斉メールで届いたんです。
以前から駐在に行くならどこで仕事をしたいかを考えていて、英語圏に行きたいというのは決めていました。だからこそメールをいただいてからすぐに職務経歴書や志望動機書を提出し、面接を受けました。
理由は分からないのですが、英語圏を希望とは言うものの、漠然とその中でもイギリスに行きたいという気持ちがあり、イギリスに駐在していた歴代の方とメールしたり、お話させて頂いたり、頻繁にコミュニケーションをとっていました。そこで、“次は自分が行かせてもらえないか?”みたいな話もしていたおかげもあってか、面接を経て、晴れてイギリス駐在の権利をいただくことができました。

(GT UKメンバーとの一枚)
――いざ、イギリスへ駐在となった際に感じた不安などを教えてください。また、ご家族がいらっしゃると伺っていますが、家族からの反対などはなかったのでしょうか。
実は、家族含め不安は全くありませんでした。どちらかというと妻の方が乗り気でアグレッシブでしたね。妻は幼い頃にマレーシアに住んでいたこともあり、海外生活がしたいという希望をずっと伝えてくれていて、コロナによって海外駐在が不透明になった時には“本当に行けるのか?”と逆に詰められるくらいでした(笑)。
そのため家族含めて行く時は全く不安が無かったですし、妻に関しては駐在が決まってからすぐに仕事も辞め、移住の準備も率先してほぼ全てやってくれ、イギリスに来てからも2年が経過しますが、帰りたいと全く言っていない所も見ると、駐在で来られてよかったなと感じます。
――お仕事の内容に話を戻しますが、日本で働いていた際の仕事内容と、イギリスでジャパンヘッドとして働いている仕事内容の違いについて教えてください。
自分で手を動かすという仕事が極端に減りましたね。
他の国のジャパンデスクも同様ですが、1つのサービスラインで成果物を作成して納品する訳ではなく、現地チームを上手く繋いで、チームアップでお客さんにサービスを提供します。そのため、私もプレイヤーではなく、どうやったら現地の日系企業に刺さるか、という観点で日々考えています。
具体的には、GT UKは現在5,000人ほどの規模なのですが、ファーム全体のサービスラインの中でどこにどういうことが出来る人がいるのかを把握して、この人とこの人の力を借りればうまくサービスを組成できるな、ということを考えたりしています。ジャパンデスクのヘッドということもあり、会社に挨拶に行ったり、飲み会に参加したりと、営業面もかなり増えてくるため、そこで会った方たちにGTの魅力を最大限に語り、各会社のニーズに刺さるように活動しています。
日本で働いていた時より、役割は本当に色々広がってきますよね。
――総合コンサルティング会社に近しいように感じました。
そうですね。GT UKの社内にはビジネスコンサルティングチームもあり、会計や税務が直接関係しない領域のアドバイスもします。例えば、自動車産業専門のスペシャリストもいて、その人とお客さんのところへ行くと、チームの知見がかなり刺さって、具体的な業務の相談が来る、なんてこともありました。
イギリスはそういう意味では非常にやりやすいと感じていて、様々な人とのコネクションを作れば、どんどん話を広げられるんです。だからこそ、私たちもできることが非常に多いということを一つのアピールポイントにしています。
――イギリスに進出している日系企業はレベルも質も高いため、より専門性が求められるが故に、ジャパンデスクヘッドの役割として、多業種の高い専門性の人たちを繋ぐハブになり、マッチングさせることが大事になるのですね。
GT UKのチーム的にもある程度複雑で高度なトランザクションが必要となるコンサルティングが喜ばれますし、日系企業もまさに欲している部分なのではないでしょうか。
――GT UKのジャパンデスクヘッドとして働く中でのやりがいを教えてください。
日本では会えないような様々な業界の方々に出会えたり、現地の方とコミュニケーションを取ったりして、チームアップしていくことにやりがいを感じています。
日系企業のニーズを満たしつつ、現地のチームにも気持ちよく動いてもらうために毎回試行錯誤してコミュニケーションを取ることが日本ではやれていなかったこともあり、非常に楽しくやらせてもらっています。
マイクロマネジメントをしてしまって、失敗したこともあります。
イギリスの方に“あれやってください、これやってください”や“すぐに返信してください”のように、細かく指示を出していると煙たがられてしまうんですよ。
他にも、すぐに謝るなと指摘されたこともあります(笑)。
何となく日本人の感覚として、“すみません”を言ってしまう癖があるじゃないですか。例えばメールについ“お忙しいところすみませんが、”的な文言を入れると思うのですが、イギリスでは、“いや、君は謝る必要ないでしょう”と言われてしまうんです(笑)。他にも、日本だと細かい追加の依頼に対して、“もちろん、やらせていただきます”というスタンスの方が喜ばれますし、そのような対応をする人が多いですよね。
イギリスでは、“追加の依頼は、細かかったとしてもスコープに書いていないのだから、(余程簡単なことで無い限り)追加でチャージします”というスタンスです。そのため、監査1つとっても、契約で交わした見積もりの時間を超えたら、その年度から超過分をチャージします。
このような文化やスタンスの違いを知れるのもやりがいであり、面白みを感じるところです。

(GT UKメンバーとの一枚)
――契約や約束事に非常にシビアなんですね。
エンゲージメントレター、つまりは契約書に書いていないことや記載内容と依頼内容に相違がある場合は、確かにはっきりさせますね。安易に日本の感覚で、“〇〇は付随する業務だからできますよ”とか、あるいは“やりますよ”と言ってしまうと、チームから“それは追加でチャージが必要だ”と注意されてしまうこともあります。
事前に前倒しでクライアントに対して契約した業務の内容をはっきりさせて、クライアントから何か言われても、“それは契約した内容にないため、実施できません。実施する場合は追加でチャージがかかります。”と毅然とした態度で言うことも、時には大事だと考えています。
――文化の違いを感じますね。その他にイギリスに行かれて感じたカルチャーショックを教えてください。
ショックまではいきませんが、休みに対する考え方や同僚に対するケアに驚きました。休みに対する寛容さや過剰業務量を回避するための配慮がすごいんです。
まず、休暇に関する組織体制が整っていて、報告ラインが誰かが明確になっており、直属の上席とは月1程度でキャッチアップをして、休みを取れているか、有給の消化具合などを共有します。有給の使用に関しては、時期関係なく1,2週間休む方はザラにいて、むしろ使い切らないと督促がきます。
また、子供の学校が6週間おきになぜか1週間休みになるのですが、そのタイミングに合わせて会社を1週間休む方がいますし、それが当たり前の空気感です。
最後に、どうしても深夜まで作業しないと終わらなさそうなボリュームの業務だと、上司に共有することが義務付けられていて、上司はそれを部下から聞いた場合、他のリソースを探してくれて、深夜まで残業することを回避させてくれます。長く働くことや業務量を過剰にこなすことは感心されることではなく、回避すべきことだというのが驚きでしたね。
――日本のいわゆる美学とは真逆ですね。
個人の自由もあるため、長く働くことがダメとは言われないですし、チーム状況や業務内容、案件のスケジュール等によっては深夜までやることももちろんありますが、基本的に賞賛には値しないですね。
そのため、私も気をつけているのは、現地のチームで仕事をする際に、夜に仕事に関するメールやチャットの連絡を極力入れないことです。仮に私が夜遅くまで働いたとしても、翌朝9時に連絡するなどは徹底しています。
――話は変わりますが、これから駐在に興味がある人に向けて、駐在に行くことの魅力を教えてください。
仕事面での経験も日本では味わえないことが多く、もちろん魅力的な一面ではあるものの、やっぱり一番は各国の人と直接触れ合い、文化や生活に自分が入り込めることが魅力的でよい経験なのではないでしょうか。
例えば、私はイギリスに来て、イギリスの方たちと触れ合い、イギリスの生活感(例えばバスが突然ルート変更して知らない所へ連れて行かれたり、予約した電車が来なかったり、古い家が多いのでネズミが出たり等々)を肌で感じてから、良い意味で色々なことに対する期待値が下がりました。そして、純ドメだった私が外に出てみて感じるのは、日本は本当に素晴らしい国なのだということです。イギリスの方たちには失礼かもしれませんが、この生活でも毎日楽しいと感じられるのですから、日本の便利さに触れたらどうなってしまうのだろう、とさえ思ってしまいます(笑)。この感覚を得られることは実は幸せなことなのではないか、と考えています。
――海外を知れば知るほど、日本を大好きになりますよね!その気持ちを持って働くか働かないかで幸福度が段違いに変わると個人的に感じています。
さて、週末の過ごし方についても教えてください。
サッカー率高めな週末を過ごしています。6歳のサッカー好きな子供がいるのですが、週末の朝にサッカー教室に連れていって、その後も公園でサッカーをするような過ごし方です。
サッカープレミアムリーグ(イギリスのプロリーグ)のマンチェスターシティを応援していて、サッカー観戦にも行きますし、任天堂スイッチのサッカーゲームにもはまっているのですが、改めて振り返ってみるとサッカー漬けですね(笑)。
――いいですね!イギリスと言えば、サッカーですよね!
イギリスのサッカー熱、本当にすごいですよ。特に日本と違い、どんなに下位のリーグで降格圏のチームの試合だとしてもスタジアムは満員になります。地元愛や各チームに対する愛情のレベルが違うのを感じます。
そのため、イギリスの地元の方と話す際は迂闊にアイスブレイクで好きなサッカーチームを言わないようにしています。特にロンドンにはアーセナルやトッテナム、チェルシーといった名門クラブがあるのですが、気を付けないと大変なことになることもあります(笑)。
その他に、子供の学校の6週間おきにある1週間の休みのタイミングで私も土日と有給を1,2日繋げて、ヨーロッパ諸国に旅行にいったりもしています。直近だと弾丸でデンマークに行ってきました。

(マンチェスターのEtihad Stadiumにて家族でサッカー観戦)
――日本から弾丸でデンマーク行くなんて考えられないですね…!羨ましいですし、貴重な経験だと思います。ちなみに、イギリスはご飯が美味しくないという話をよく耳にします。イギリスでの食生活について教えてください。
日本と比べてしまうと、やはり値段の割にクオリティは低いなと感じます (笑)。
とはいえ、ロンドンにはインドや中国、中東など色々な国籍の方々が住んでいるため、中華料理やレバノン料理、インド料理など数多くのレストランがあります。値段は少々張りますが、美味しいお店も沢山ありますし、イギリスの食事が一概に美味しくないとは言い切れないというのが私の感想です。また私はイギリスのパブが大好きなので、食事に不満を感じることはほとんどありません(笑)。
ただし、お店選びで頭を悩ませるケースは多いかもしれません。昨年、イギリスの日本商工会議所で理事を務めていましたが、年に3,4回食事会を開催するんですよ。当然、お店を探す際に変なお店は予約できないし、とはいえ1人100ポンド予算にすると日本円で約2万円になって高すぎてしまうし、さじ加減が難しかったです。3ヶ月に一度の食事会ですが、20~30人規模で予約するため、1か月前には予約しなきゃいけないと思うと、意外にも食事会が終わった後すぐにまた次のお店を探し、とてんやわんやしていました。
――次に、寺本さんの今後の展望を教えてください。
そうですね。まだふわっとしていますが、専門家の立ち位置でグローバルに働ける人材でありたいという私個人のキャリア観が引き続きあるため、何か特定の領域とまでは言いませんが、専門家×グローバルを突き詰めて行きたいです。
また、現在イギリスで所属しているチームのサービスラインがGTAにはないため、このサービスラインを持ち帰って、帰任後にGTAに還元したいと考えています。
――最後に、海外に興味を持っている会計士の皆さんへメッセージを一言お願いします。
少しでも海外に興味があって、何かしら現状を変えたいという気持ちがあるのなら一度手を挙げるという挑戦をして欲しいです。それが駄目なら駄目で、また違うことをやり直せばよいだけです。やってみて初めて分かることが世の中には非常に多いことを私自身実感しているため、とにかく飛び込んでみて欲しいです。
挑戦したい気持ちがあっても、なんだかんだ言語面の準備が足りていないだとかで理由をつけて一歩踏み出せない人が多い印象ですが、行ってみさえすれば、意外と何とかなってしまうものなんですよね。
そして、駐在に興味のある方は、既に経験している方たちとコミュニケーションを取ることが大切です。駐在経験者の方と仲良くしたり、一緒に仕事させてもらったり、が駐在のきっかけをいただけるチャンスに繋がりますし、社内でも〇〇は海外駐在に行きたいというのがすり込まれていきます。
――このインタビュー記事を見た方から寺本さんに早速連絡があるかもしれませんね(笑)!
良いですね!すぐに行動に移してそういうことを出来るのが大事な要素なのではないでしょうか。
私自身も、イギリスに行く前は先輩方にお話を聞かせてもらいましたし、ご連絡いただけるのはウェルカムです!
――ありがとうございました。
3. 最後に
いかがだったでしょうか。
「公認会計士×海外」をキャリアの軸としてキャリアを考えられていた寺本さん。監査法人入社後も、海外が関係するクライアントにアサインしてもらったり、アドバイザリーへ出向後もクロスボーダーの案件に関わったり、海外との繋がりを常に持っておりました。
さらに、海外駐在経験者と積極的にコミュニケーションを取り、駐在へのご自身のイメージを膨らませつつ、希望があるということを上手に周囲にお伝えしていたのだと思います。
寺本さんのお話の中で印象的だったことは、寺本さんが希望を素直に伝えつつ、コミュニケーションを取りに行く、などの行動を積極的に行っていたことです。
まずは、日本総研への出向についてですが、寺本さん自身がモヤモヤを抱えていた時期に、出向へ行った上司を見て、自分自身も次に行けないか?とすぐに確認を取っている行動は、意外とできる方は少ないのではないかと感じました。自分には経験が足りないかもしれない、だとか、今回は特別だから次はないかもしれない、だとか、何かしら理由をつけて行動に移せない方が多いですよね。
次に、海外駐在についても、英語圏に行きたいということ、特にイギリスに駐在にいきたいということを既にイギリスに駐在に行っていた歴代の方たちに話に行き、希望を伝えつつ、募集があったらすぐに応募する行動力がありました。希望を実現するために行動する方に海外へ行くチャンスは訪れるのだろうと感じるお話ですね。
海外に少しでも興味がある皆さん。
“興味はあるけど、いずれ声をかけてもらったらでいいや”という考えでは、行動をする方にチャンスは行ってしまいます。寺本さんのおっしゃる通り、“ちょっとでも興味があるのなら、まずは手を挙げて行動を起こしてみる”ことが大切です。
駐在経験者に話を聞きに行くこと、から行動を起こしてみるとよいかもしれません。まずは、小さなことでもやってみさえすれば、やっていなかった頃には分からなかったことに自ずと気付くことが出来ます。小さな不安があったとしても、小さな行動を繰り返すことで、“何とかなるだろう”という強い気持ちを身に付けられるのではないでしょうか。
最後に、イギリスに駐在で行きたい方は、ぜひ寺本さんを頼ってください!
第16弾もお楽しみに♪
ご清覧ありがとうございました。
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