
公開日:2021/05/06
CPASS基準の会計事務所・税理士法人の分類Part2
CPASS運営スタッフの記事
イントロダクション
前回の記事では、公認会計士にとって有力な就業場所である会計事務所・税理士法人に関して、CPASS独自の基準で分類してみました。そこでは、【Big4系税理士法人】【Big6系税理士法人】【日系大手税理士法人】【準大手税理士法人】【金融特化型大手】といったカテゴリーで、それぞれについての簡単な解説をしてみました。今回の記事でも、CPASS独自の観点からその他の会計事務所・税理士法人の分類をし、公認会計士にとってどのような職場になるのか触れていきたいと思います。
【外資・国際対応】
ここでは、外資系企業にクライアントを絞って業務を展開しているファームと、日系企業の海外進出支援に重きを置いているファームを取り上げてみたいと思います。まずは前者について触れていきますが、永峰・三島コンサルティングとアークアウトソーシングが独立系ファームとしては有名です。欧米系を中心に外資系企業をクライアントに絞っていることから、業務上、当然のことながら英語を使う機会は非常に多くなります。日本に進出している外資系企業はバックオフィスが充実していないことも多く、そのサポートとして、バックオフィスのアウトソーシング業務の割合が一定以上を締めるのが特徴となっています。ブックキーピング(記帳代行)、ペイロール(給与計算・社会保険手続)、キャッシュマネジメント(銀行振込対応等)といった日常的な業務のアウトソーシング、そして、海外本国へのレポーティングサービス等も行っています。その為、月末・月初は忙しくなります。また、年次決算、税務申告といったスタンダードな業務も行っていますが、外資系企業は12月決算が多く、税務申告の時期が日本の個人確定申告の時期と重なる為、12月~3月頃は繁忙期になります。その他、外資系企業の日系企業買収のサポートや、移転価格を始めとした国際税務等も行っています。また、最近では国際資産税の業務などにも注目が集まってきています。続いて、SCS、フェアコンサルティング、Can Internationalといったファームは、日系企業の海外進出支援が得意です。日系企業による海外企業の買収支援、移転価格をはじめとした国際税務アドバイザリー、海外拠点現地サポート等の業務を行っています。Big4の業務と少し似ている部分もありますが、クライアント規模はBig4と比較すると小さめの企業も多く、クライアントとより近い距離で業務提供できる点は大きな魅力となります。英語力を磨き、グローバルなフィールドで働きたいと強く願っている公認会計士にとっては、非常に魅力的な職場になるのではないかと思います。
【資産税・PB・ファミリーオフィス】
相続・贈与といった資産税分野に強い会計事務所は数多くありますが、ここでは主に富裕層に特化していたり、公認会計士が活躍していたりという観点からいくつかの事務所をピックアップしてみました。元祖富裕層特化型資産税コンサルとも言える税理士法人タクトコンサルティング、相続税申告件数で日本トップクラスの実績を誇る税理士法人レガシィ、比較的若い公認会計士がトップを務める資産税ファームである税理士法人チェスターなどが有名かと思います。また、上場企業オーナーのプライベートバンキングに強い小谷野会計グループ、不動産に強いトキワユナイテッドパートナーズ、外資系金融出身者が集い日本で初めてとなる本格的ファミリーオフィスを提供しているBSP GROUPなどにも、是非、注目をして欲しいと思います。富裕層には、事業オーナー、不動産オーナー、キャッシュリッチの3種類があると言われており、それぞれのファームには得意分野があります。事業オーナーに強ければ事業承継等の法人分野の業務割合が多くなりますし、不動産オーナーに強ければ不動産の有効活用等のコンサルティング領域の業務も多くなります。また、最近はネオ富裕層と呼ばれる若手起業家が事業をバイアウトでEXITしてキャッシュリッチになるケースも多いとか。いずれの場合も、超のつく富裕層の相手をすることになりますので、高い専門性はもちろんのこと、圧倒的なコミュニケーションスキルの高さが必要になってきます。莫大な資産に関わる親族同士の争いをうまく調整していくなど、ビジネスマンとしての総合力が試される場と言っても良いかも知れません。この分野に積極的に関与しようとする公認会計士は多くはありませんが、他人と差別化したキャリアを積んでいく上でも、業務内容の面白さ的にもCPASSは非常に注目しているマーケットとなります。
【ネクストジェネレーションズ】
30代~40代前半の若手公認会計士達が経営している会計事務所・税理士法人でCPASSが最も注目しているグループ、それがネクストジェネレーションズです。今、会計事務所・税理士法人業界のトップランナー達は50歳前後の公認会計士が経営するファームが多いのですが、その次世代を担うと思われるのがこちらのファーム群になるわけです。ベースになるのが会計事務所・税理士法人ですので、基本的に提供しているサービスはそれに準拠したものになりますが、他士業とコラボしたワンストップファームの形態を採用していたり、複数の独立会計士を束ねてコンサルティングを提供していたり、飲食店やフィットネスジムやクリニックといった全く会計事務所とは異なる業態をグループで展開していたりと、既成概念を打ち破る高いオリジナリティを有しているファームもあります。監査法人から転職を考えようとしている公認会計士達と、非常に年齢が近しい世代の方々が経営しているファームになりますので、価値観がマッチし易い点も魅力の一つと言えるのではないでしょうか。また、変化の激しい時代に高い柔軟性で新たなサービスを次々と創造していくファーム群になると思いますし、多くの若手公認会計士達が集っていますので、長期的視点でも益々の成長が期待できると思います。是非、それぞれのファームのWEBサイトを覗いていただき、若いパワーのポテンシャルを感じていただきたいと思います。
【地方発準大手】
有力な会計事務所・税理士法人は東京に一極集中している傾向が強いですが、東京以外に本拠地を置きながらも東京に進出してきているファームもあります。有名なのが、名古屋の大手会計事務所グループである、アタックスグループと名南コンサルティングネットワークです。こちらの2つのファームは名古屋では知らない人はいない位に有名なファームで、税務会計をはじめとした、多種多様なコンサルティングサービスを提供しているのが特徴です。また、大阪発の税理士法人として有名なのが税理士法人SBCパートナーズです。その他、北海道発の優良ファームである吉岡マネジメントグループなども有名です。各都道府県には、3~5つ程度の優良会計事務所があると言われており、地元の優良企業や富裕層達をサポートしていると言われています。そのような事務所のトップは税理士である場合も少なくありませんが、公認会計士が活躍している事務所もありますので、地方へのUターン就職を視野に入れている方は、このようなカテゴリーの事務所も調べてみると良いと思います。
以上、引き続き、簡単にではありましたが、会計事務所・税理士法人の業界についてまとめてみました。今後も新たな形態や斬新なサービスメニューを持つ会計事務所・税理士法人が次々と誕生してくると思いますので、随時、皆様の役に立つ情報をCPASS的観点から発信していきます。
この記事を書いた人
「人と繋がり、可能性を広げる場」CPASSを運営するスタッフ達です。CPASSメンバーは、20~40代まで幅広い年齢層の公認会計士達を中心に、キャリア支援のプロフェッショナルなど様々なバックグランドを持つメンバー達で構成されています。「絶対に会計人達の役に立つ情報発信する」、「CPASSにしか出せない価値を提供する」をミッションとして集まった熱いメンバー達です。CPASS独自の視点からの見解を是非、楽しんでください。
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