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公開日:2021/04/30

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汐留パートナーズグループ代表 前川研吾のキャリア!

会計士の王道のキャリアの1つである独立開業で大きな成功を収めている前川研吾さん。 前川さんのこれまでのキャリアの軌跡と今後の展望、会計士という資格を取って良かったことについてお話しいただきました!

    前川研吾さんのプロフィール

    前川 研吾
    汐留パートナーズグループCEO
    公認会計士(日本・米国)
    税理士・行政書士

     1981年北海道生まれ、北海道大学経済学部卒業。2003年に公認会計士試験合格、2007年公認会計士登録。
    2008年に27歳で汐留パートナーズグループを創業し、以来グループCEOとして士業の垣根を超えたワンストップサービスを幅広いクライアントに提供している。設立10年でBig4等に次ぐ国際会計ネットワークであるPKF Internationalへの加入を実現。
    2021年4月より慶應義塾大学大学院(EMBA)在学。

    前川研吾さんの略歴

    2003年: 北海道大学経済学部経営学科卒業。
    2003年: 公認会計士試験合格。新日本有限責任監査法人に入社。国内監査部門・株式公開部門にて監査・IPO業務に従事。
    2007年: 公認会計士登録。
    2008年: 汐留パートナーズグループを設立。
    2009年: グループCEOに就任。
    2018年: PKF Internationalのメンバーファームに加入。

    01. キャリアの変遷、展望

    ーー前川さんが会計士を目指したきっかけを教えてください。

    きっかけは大学で受けた簿記の授業です。簿記を学ぶことは楽しく、延長線上に会計士・税理士という資格があることを知り、興味を持ちました。そして、会計士資格を取れば、税理士資格も取れることを知り、会計士を目指すことにしました。

    ーー監査法人時代の業務はどのようなものでしたか?

    現在のEY新日本有限責任監査法人の国内監査部門に入り、製造業、小売業、情報サービス産業等の上場会社を中心とした法定監査を行っていました。
    また、運にも恵まれ、公開業務部門に移ることができ、株式公開準備会社を中心としたクライアントに対する、IPO支援、M&A関連支援、デューデリジェンス等のFAS業務に従事していました。

    ーー独立の契機と独立当初について教えてください。

    元々、大学生の頃にサッポロバレーが盛り上がっていて、その影響を受け、いつかはITベンチャーを起業したいと思っていました。監査法人に入ってからは目の前の業務に集中していましたが、修了考査の時期に今後のキャリアについて考え始めました。
    そのときの選択肢としては、①ベンチャーCFO、②憧れの外資系、③独立の3つがあり、沢山悩みましたが、多くの方と会うのが好きで、様々なチャレンジをしたいという気持ちを優先し、独立することにしました。
    約4年11ヵ月で独立したのですが、多くの方々に監査法人にいるのが短いのではないかと言われました。監査は嫌いではないですが、得意ではなく、昇格が厳しいのではないかと思っていましたし、独立した方が自分の得意なことを活かせると考え、決断いたしました。監査法人の同期で私より優秀な人がいたので、彼には勝てないと思い、独立を決意したのもあります。なので、独立できたのは彼のおかげですね。(笑)
    独立当初から、ワンストップサービスの提供を目標に活動しておりました。会社をサポートしていくためには様々なサービスが必要だと考えていたからです。

    ーーそこからどのようにして、PKFのメンバーファームに加入することになったのですか?

    当時、国内向けのサービスをメインで行っていましたが、外資系のサービスもできるようになると、報酬を高く設定できることを知りました。会計業界で英語ができる人材は少ないので、自然と報酬は上がっていくようでした。当社としても、USCPAを保有している方が入社してくれたこともあり、報酬を上げ、外資系の顧問先を増やすことができました。
    そうした中、PKFからメンバーファーム加入のオファーをいただきました。PKFと理念が合致していることから、加入を決断し、6ヵ月ほどの加入審査と手続きを経て、正式に加入が実現しました。

    ーーこのように順調に拡大し成功している要因は何かありますか?

    私は人が好きで、その人の良いところにフォーカスするのが得意だと思っています。従業員の良いところを伸ばしながら、共に仕事をしていくのが得意です。人を採用するだけでなく、しっかりと育成することにも注力したことが上手くいっている理由かと思います。
    ただ、私としては現状で成功しているという実感はありません。周りにもっと良いファームもありますし、もっと成長できると思っています。成功の定義もまだわからないです。より高みを目指しているからこそ、そう思っているのかもしれません。

    ーー今後のご自身の展開について教えてください。

    40歳を契機に、MBAという新たな挑戦をすることにしました。今後、PKFグローバルのマネジメントに関わりたいと考えており、その上でMBAと英語力は必要だと判断したからです。また、40歳までは会計周りの方々とお会いすることが多かったのですが、今後は今までお会いしたことがない分野の方々との繋がりも作りたいと思い、決断しました。

    02. 仕事する上で大事にしていること(仕事論)

    ーー仕事する上で大事にしていることを3つ教えてください。

    まず、1つ目が、「得意分野で勝負をする」です。
    苦手な分野で勝つのは厳しいと思ったことが監査法人を離れた理由の1つでした。逆流の中でやっていくのはかなり大変です。監査法人にいる頃から、独立したときに自分が有利に戦える土俵はどこで、どういうビジネスでやれば上手くいくのかを考えていました。自分たちが得意ではない分野で勝負しても幸せにはなれないと思っています。

    次に、2つ目が、「信義則を守る」です。
    私は人と信頼関係を築いていくのが好きです。信頼は築くのは大変ですが、崩れるのは一瞬です。誰かが転職するときや、顧客との契約が解除されるとき等には、しっかりと信義則を貫き行動することを心掛けています。従業員やクライアントとの関係で特に強く意識していますね。
    金銭的なところだけにフォーカスするのではなく、信義則をしっかりと大事に考える。それが長期的に見たときの成功に繋がると考えています。

     最後に、3つ目が、「楽しむ」です。
    仕事は起きている時間の半分を使っているので、ただの労働だと思ってしまうと、つらくなってしまいます。仕事を楽しいものにすれば、人生自体がより楽しくなっていくと思います。

    03. 会計士という資格を取って良かったこと

    ーー会計士という資格を取って良かったことを教えてください。

    まずは、食い逸れる心配がないことです。
    いざ失敗しても、他で就職はできるため、何でもチャレンジできると思います。他の方々より、2倍3倍にチャレンジができる環境なのではないでしょうか。人生における最大のセーフティーネットだと思います。

     次に、国家資格であることです。
    官僚や弁護士、様々な士業の方々と対等に話すことができるようになると思っています。会計士という資格を持ち、北海道から東京に出てきて、多くの方々と話す機会をいただきました。

     さらには、ビジネスマンとしてのレベルを上げてくれる資格だということです。
    会計士試験は科目が多く、様々な分野の勉強をするため、ビジネスマンとしての能力を上げてくれました。
    また、会計士の資格を取れば、1人で会計士、税理士、行政書士の業務ができるので、ワンストップサービスができ、幅広いバリューを提供できます。

    最後に、無形の信頼を得られることです。
    会計士というだけで、第一印象で信頼を得られるようになりますし、何をするにも第一印象は大事だと思いますので、人生が生きやすくなったと感じています。

    04. 人生で1番大きな山、やりがいを感じたこと

    ーー今までの人生で1番大きな山はなんでしたか?

    かなり大きなコンサルティング案件を受注したときに、リソースが足りなかったため、その案件ありきで会計士を多く採用したのですが、2年後にその案件がなくなってしまい、業績と資金繰りが厳しくなったことですかね。(笑)
    採用した方々にごめんなさいするわけにはいかないので、なんとか頑張って新たなお仕事を受注していきました。この経験から、安易に正社員を増やすことなく外部協力者の方々にお願いする選択肢をを学びました。(笑)

    ーー今までで1番大きなやりがいや幸せを感じたことはなんでしたか?

    私は会社のメンバーを広義の家族だと思っています。
    今現在、ありがたいことに会社のメンバーが増え続けていて、右腕と呼べる方々が10人以上もいる状況なんです。そういったメンバーに囲まれていて、幸せを感じています。本当に人に恵まれていると思います。


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    世界第6位RSMに加盟した前川研吾の挑戦を続ける姿勢と今後の展望!!

    汐留パートナーズグループのWEBサイトはこちら
    https://shiodome.co.jp/

    前川研吾さんのTwitterアカウントはこちら
    https://twitter.com/KengoMaekawa

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