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公開日:2022/12/22

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【世界一周会計士】世界で活躍する会計士へインタビューVol.7-2 (後編)インドで独立開業!~執筆・講演・会社経営とマルチに活躍するグローバル会計士に密着取材!~

世界一周会計士の記事

こんにちは!世界一周会計士の山田智博です。

会計士資格を携えて世界一周をするからには、“グローバルで活躍されている会計士の情報をぜひ日本に届けたい”、“海外で活躍している会計士の様々なロールモデルを皆さんにお伝えしたい”そんな思いから、『世界で活躍する会計士へインタビュー』というコラムの連載をCPASSさんの力をお借りしながら、月1~2本ほどの頻度で寄稿していきます。

第7弾は、急成長中のインドにて会計事務所を開業され、今年で11年目を迎える野瀬 大樹さんです。

野瀬さんは監査法人トーマツ退職後、2011年よりインド・ニューデリーにてコンサルティング会社を設立し、在インドにて日本企業のインド進出支援やインド企業の日本進出のサポートをされています。

このインタビューは、2部構成です。

後編では、野瀬さんが“毎年10%以上の会社の成長を実現するために大事にしていること”や“インドの文化や生活のこと”、“それらの違いから生まれた考え方や経営のノウハウ”などをご紹介します!

なお、前編では、主に野瀬さんのキャリアにフォーカスして、“急遽インドにてコンサルティング会社を起業された理由と経緯”や“インドで開業した際の苦労話”、“給料0円生活からの脱却話”などについてご紹介いたしました。

前編をまだ読まれていない方はぜひご覧になってください。
(前編)インドで独立開業!~執筆・講演・会社経営とマルチに活躍するグローバル会計士に密着取材!~

    1.プロフィール

    野瀬 大樹(Hiroki Nose)
    野瀬公認会計士事務所 代表
    公認会計士・税理士

    2002年 有限責任監査法人トーマツ入所
    2009年 同法人退所、独立
    2011年 インドにてコンサルティング会社を設立、代表就任

    大学卒業後、監査法人にて法定監査業務に従事。2009年に退職し独立。その後2011年、インド・ニューデリーにコンサルティング会社を設立する。現地では珍しい独立系会計士として、日本企業のインド進出支援、インド企業の日本進出をサポートしている。ベストセラーとなった『20代、お金と仕事について今こそ真剣に考えないとヤバイですよ!』のほか、『家計簿が続かない人の貯金革命』(以上、クロスメディア・パブリッシング)、『お金儲けは「インド式」に学べ!』(ビジネス社)、『自分でできる個人事業主のための青色申告と節税がわかる本』(ソーテック社)など著書多数。

    2.インタビュー本編

    ――会社設立当時と11年が経過した現在のインドの印象的な変化について教えてください。

    私に直接かかわる話だと、美味しいレストランが本当に増えました。
    日本人在住者は以前からいましたが、綺麗で美味しい日本食レストランなんてほとんどありませんでした。当時はあってもデリーの市内に1、2件程度です。

    6~7年前にグルガオンにできたモールに日本食レストランが入っていたのですが、衝撃的に美味しくて、“これはやべえ!”と思ったのを今でも覚えています。
    (※ 2022/10/10時点ではモールで火事が起きた関係で閉まっています。)

    食にフォーカスしたお話をしましたが、その他のインフラもどんどん整ってきています。道路を見てみても、昔はもっと酷い渋滞が多かったです。今では、立体交差が次第に整備されてきており、街がどんどん便利になってきているのを体感しています。

    アプリに関しても進化が非常に速いです。UberやOlaなどが当たり前に普及し、スマホ1つで何でもできるようになっています。そこがインドの面白さですね。

    加えて発展途上国の凄さは給与水準からも感じます。

    初めてインド人会計士を採用したのが開業3年目ですが、当時の履歴書に記載あった初任給のレンジと今の会計士を雇おうとした際の履歴書の初任給のレンジはおよそ2倍あります。つまり、8年で給料が2倍になっているということです。

    ――著書でも拝見しましたが、国全体として給料が毎年10%上がっているというのは本当なんですね。

    はい、8年で倍くらいの水準になっています。
    給料が倍ともなると、“昔はなぁ~…。3万数千ルピーで雇えたのに、今は7万ルピー以上もするのか…”と頭が痛くなりますね(笑)。

    インドが面白いのは、このように給与水準が上がっていくと、昔から居るインド人会計士がここぞとばかりに文句を言いだすところです。

    今の新人が初任給7万ルピーなら、自分が新人だった頃も同じ給料だったと仮定した場合の現在までの給料の累積差額分を補填してほしいと言われるんですよ。とんでもない話ですよね(笑)。

    ――インフレの影響等で当時から食費や家賃等の物価が上がっているため、給料も必然的に上がっているということですよね。つまりは、以前は物価が安かったことを鑑みると給料の額面に差はあれど生活水準に大差ないはず…(笑)。

    それにもかかわらず、そういった他の要因を度外視して平気で主張してきます。言うのはタダだから、給料が上がりそうなロジックであれば何でも言ってくるんです。OKと返答が来たらラッキーくらいで考えているみたいですね(笑)。

    私は、無理なモノは無理と淡々と答えるようにしています。

    ――インド人の皆さんは超ポジティブシンキングですね(笑)。

    確かに、ある意味ロマンはありますよね。“これが途上国か!”とひしひしと感じます。

    6~7年勤めてくれている方には、相応に給料を上げていきますし、婚約したり、生まれて初めてiPhoneを買えた話を聞いたりすると、心から祝福したくなります。

    余談ですが、インドのiPhoneは非常に高いです。日本の1.8倍くらいの(日本円で約20万円)値段です。私が日本へ出張行く際に、スタッフから「iPhone買ってきてくれない?」と言われることもしばしばあります。私、社長なのにですよ(笑)。まあ、iPhoneぐらいなら、重くないからいいんですけどね。

    (この日は、従業員の結婚式♪)

    ――社長をパシリに使おうとするのは面白いですね(笑)。こうしてお話を伺っていると文化や思考の違いもたくさん知ることができて、インドは本当に興味深いなと感じます。

    彼らは『今日より明日が豊かになる』と思っています。ただし、これは中流階層以上に限りますが。。。

    この国は成長しているけれど、街を見たら物乞いや乞食が依然として多く、どんなに国が経済成長しても、彼らには恩恵が行き渡らないのだろうなということを感じさせられるんです。

    中流階層以下か以上かは、英語を話せるか話せないかで一線を画していますね。カースト制度の影響も勿論あるのでしょう。そういうことを考えると、日本は本当に良い国だなと思います。

    例えば、日本だと平等な文化でどんな職についていても、勤勉な人が尊敬されると思います。オフィスの清掃員の方が熱心に掃除をしていると、あの人は素敵だと評価されますよね。

    しかしながら、インドではそれがありません。“清掃員なんだから掃除するのは当たり前だろ”という評価なんです。どんなに頑張っても尊敬されないって辛いですよね。日本が失ってはいけない文化だと心から思います。

    ――カースト制度の思考のフレームワークと言えばいいんですかね。それが今も未だ根深く残っているのだなと感じさせられます。日本の文化大事にしていきたいですね。
    さて、インドに来てから一番嬉しかったこと、辛かったことを教えてください。

    (引用元:Yahooニュース

    私に限らず、自営業の方が一番嬉しいのは、最初の定期契約のお客様を取れた時ではないですかね。今でも鮮明に覚えているくらい顧問契約をいただけた時は嬉しかったです。

    一番辛かったのは、長く一緒に仕事をしたいなと思っていた従業員が辞めてしまった時です。

    その時、従業員からは「もっと良い給料が貰える会社があるから辞めます」と言われました。ただ、この発言はドライに感じるかもしれないけれど、日本人も持つべき感覚だとも思っています。むしろ、日本人の平均年収が長年上がらないのも、この感覚を持たないことが関係しているんじゃないですかね。

    希望の給料を聞いて、会社が出せる限度額も提示して、結果的に折り合わなかった時に辞める。というのは、別にあって然るべきことだと思っています。

    とはいえ、経営者としてはやっぱり辞められてしまうととても悲しいです。退職の申し出を受けた日には、”今日は家帰って酒飲もう、、、”という気持ちになります。あと、何かと嫌な辞め方をされてしまうのもへこみますね。

    驚くことに「来週辞めます」と言われてしまうパターンもあるんですよ(笑)。

    『○ヶ月前には退職の連絡をする』という規則を設けているものの彼らは全く守りません。このケースは法廷に出たら勝てますが、その手間暇の労力やコストを考えると、そこまでやらないのが現状です。むしろそういうことをやる人にパソコン等の会社の備品を与えておくのがリスクに感じてしまい、「分かりました。じゃあ今週で辞めてください。あと今日パソコンなどの備品を全部返してください」と伝えています。下手したらデータを抜かれて競合先に持っていかれる可能性もありますからね。。。

    あまり信頼し過ぎてしまうと、裏切られた時のショックがあまりにも大きいため、何事もあまり期待しないようにしています。

    さらに、いろいろなケースを常に想定して、例えば私の会社では基本的にスタッフは残業はさせず、定時になったら全員帰らせるようにしています。退職時に「残業代をもらってない」とか「二人になった時にセクハラがあった」などと言われるのを避けるためです。だから、定時過ぎに残っている人がいたら嫌な予感しかしません(笑)。なぜなら、二人きりになりたがるスタッフは「給料上げてください」もしくは、「辞める」という話をしてくるからです。どちらかです。

    残っている人を発見したり、マンツーマンで話がしたいと言われたりすると“やっべえなぁ”と思います。

    ――なるほど。日本だと考えられないですね。

    日本でも会社の新陳代謝をもっと上げるべきだと考えています。日本人は長い期間勤めることが常識になってしまっていて、皆さんその通りに勤めてしまった結果、給料が上がらない状態が続いているのではないでしょうか。皆さんが『いつでも転職できるんだよ』というスタンスを持っていればもっと給料が上がりやすくなるはずです。

    とはいえ、日本企業では、自分の会社でしか通用しないスキルのみを身に付けさせる等で、いつでも転職ができないような仕組み作りがなされている一面もあるとは思います。

    一昔前みたいに、終身雇用など応えるだけのベネフィットが従業員にあれば良いけれど、最近はそんなことないところのほうが多いですよね。

    もう少し転職がメジャーになれば、デフレが緩和されて給料も上がっていくと考えています。そもそも、こんなに若い人が足りていないのに、彼らの給料が一昔前と変わらないのは、どう考えてもおかしな事態じゃないですか。需要と供給が合っていないのに、なぜ以前と変わらず初任給22万円で社会が成り立っているんだろうと思います。

    ――おっしゃる通りですね。
    従業員の給料が毎年10%以上増加する状況は、経営者として、売上や粗利も同様に10%以上増加させていかないといけないというプレッシャーに繋がってしまいそうです。

    そうですね。会社も成長させていかないと経営できなくなってしまうので、そこは頑張っています。一方でコスト面、特に人を入れ替えることは厭わないということも大事にしています。
    これ以上はAさんに昇給はできないと伝えれば、Aさんは勝手に辞めていきます。

    「従業員が辞めてしまうのはしんどくないですか?」と聞かれることもしばしばありますが、意外とそんなことはないです。逆に言うと、“辞めて欲しいな”と思ったら昇給さえしなければ勝手に辞めていってくれるんです。

    例えば、昇給率10%が当たり前なのでそれを5%に落としたら確実に辞めていきます。そこは日本と比べてむしろ楽なポイントだと思っていて、条件が合わなくなった人に辞めてもらえるというのは、むしろ健全な経営に繋がるし辞めた従業員も若いうちに別の場所でチャンスをつかめてwin-winだと考えています。

    絶対に辞めて欲しくない人には相応の報酬を提示し、入れ替わっても問題ないという評価の方にはそれなりの対応をする。10%で上がり続ける人件費のために粗利10%を毎年上げ続けるというのは相当に難しいですから、こういったところもシビアにしていかなければいけません。

    ――確かに従業員の新陳代謝の良さというのは、10%以上給料を上げていかなければいけないという環境において重要になりそうだなと感じました。
    売上や粗利を毎年10%上げるために意識していることを教えてください。

    日本企業をメインの顧客にしていると難題が1つあります。それは、値上げというものがレアな日本企業に報酬を上げてもらうのは非常に難しい一方で、コストはインドなので毎年必ず上がっていくことです。

    解決策の1つはもちろんですが、新しいお客さんを取ってくることですね。
    次に、契約書の条項の中に業務量に応じて値上げできる条件をあらかじめ織り込んでくことです。日本企業相手に値上げを単純に「値上げしてください」とお願いするだけでは、基本的に断られてしまいますが、あらかじめ合理的な理由を織り込んでおけばキチンと承諾されます。

    最後に、固定費をかけ過ぎないことです。先ほども伝えましたが、人の入れ替えは然るべきタイミングで行いますし、オフィスも正直そこまで綺麗ではないところを借りています。

    私自身、心配性でもあるため、バッファーを設けて利益が出ていても、綺麗な事務所に移動とかはせず、固定費を増やすことをなるべくしないように上手くやりくりしています。

    (事務所の様子。この日は野瀬さんの誕生日のお祝いです♪)

    ――毎年コストが確実に10%以上上昇する中で、固定費をかけ過ぎないというのは確かに最重要だと感じました。
    話は変わりますが発展途上国で経営されていて、面白いと思うところを教えてください。

    これは日本で同業の大先輩に聞いた話ですが、昭和中頃の正に発展途上中だった日本では、税務で顧問先を1つ取ったら従業員を1人雇えたそうです。というのも、顧問料が月々4万円ほどで、当時は事務の女性の給料が月4万円だったからです。

    現在、まさしくインドでもその状態です。顧問先を1件受注できれば、1人雇うことができる売上がたちます。これは発展途上国で経営する上での面白さだなと感じます。

    ――1件受注して、1人従業員を雇って、どんどん組織が大きくなっていくというのは確かに面白そうです。次に、インドで働いていて困ったことについて教えてください。

    この国で感じたストレスは生活面ではなくて、文化の違いですね。考え方が全然違うんですよ。

    まず、仕事が本当に雑で、下手したら貸借が一致しない試算表を平気で提出してきたりします(笑)。

    ただ、若干理解できるところもあって、インド人は年度末までに数値を修正すれば良いという考えの持ち主なんです。それこそ“1円ズレたところで、短信の数値は百万円単位なんだから何も変わらないでしょ”と。

    確かに、万が一のことがあるかもしれないけれど、何の影響もないケースの方が多いですよね。インド人はある意味では合理的かもしれないです。
    むしろ、「利息の未払いの四捨五入をどうしているか?」と非常に細かいところまで聞いて、1円単位まで合わせにいく日本人の方が不思議なのかもしれないです(笑)。

    インド人と試算表のやり取りをしていて「そんな数値のズレなんて期末までに直せばいいんじゃん。合わなかったら雑費にすれば良いでしょ」と言われたのが、最初は面食らいましたね。

    次に、海外あるあるかもしれませんが、期限を全然守らないところです。
    この国の人たちは、『仕方ない』の基準が日本人とは驚くほど違います(笑)。

    例えば、日本であれば期日までに納品ができない理由として認められるのって、事故にあってしまったとか、癌が見つかってしまったとか、仕方ないよねと誰もが思うような大きなケースです。なんなら親の葬式に出ずに出社して仕事したら美談になってしまうほど、決められた時間は働くことが重要視されている印象です。

    一方でインドであれば、「役所から期日通りに書類が届かなかったから」など、担当者が役所に催促すれば解決していたはずのことを、自分の管轄外であることを理由に納期を守らないことが多々あります。

    私が、「あの件どうなってる?」と聞くと「いえ、やっていません。なぜなら役所から書類が来ないからです。私のせいじゃないですよ。」というスタンスで返事してきます。せめて、役所から書類が届いていない状況を納期の3日前に言って欲しいと思いますよね。

    催促するなりして、先方から書類が届くように管理することも、私たちプロフェッショナルの仕事だと伝えてもなかなか理解してもらえないんです。

    ――著書でも拝見しましたし、繰り返しになりますが、やはりカースト制度の文化が根強く残っているのですね。

    残っているのだと思います。彼らは、自分たちの工程にしか興味がなく、自身の範囲以外には全く興味がないため、次工程のことを考えません。

    例えば日本では、何かの申請書を役所に提出する場合、“書類が受理されて、ライセンスが付与されて初めて手続が終了だ”と考えるのが一般的です。しかし、インドの場合は“役所に書類を提出すればもう手続が終了だ”と考えてしまうのです。役所が書類を受理して、ライセンスを付与するという工程については、「自分たちのコントロールできる範囲を超えている」という価値観なんですよ(笑)。

    今お話した通り、インドでは『仕方ない』の範囲が異常に広く、ひどい時は、雨が降っただけでも時間通りに来ないことがあります。自分の会社でも、朝は確実に「道が混んでいるから遅刻します」というslackが誰かしらから飛んできますね(笑)。日本ではあまりない光景です。

    インドのスタッフ達にネタで、中学生の頃、私は野球部に所属していて、バスが事故に巻き込まれた結果、部活に2分遅刻したところ、顧問にしばかれた話をよくしています。当時顧問に「お前は30分前につく心構えを持っていたら遅れなかったはずだ」と言われてしばかれたという話を伝えると、皆、「日本人って頭がおかしい」と反応しますね。理解されません。

    この話を例に出して、日本はそういう国だから納期守ってねと伝えるようにしています(笑)。長く勤めてくれている従業員はこの考え方を理解してくれています。

    (『お金儲けは「インド式」に学べ!』 著者 野瀬大樹)

    ――確かに、その文化を理解してくれた人が辞めてしまうのは非常に辛いですね。。。文化を知ってくれている人が貴重な人材だということを理解できました。
    野瀬さんの今後の展望を教えてください。

    拠点をデリーだけではなく、他の地域に出して規模を大きくしていきたいと考えています。まだ、インド国内に作るのか他国に作るのかは明確ではないです。

    いかんせん難しいのが、インドの従業員たちはちゃんと見ていないとさぼってしまうため、手を離せない状況であることです(笑)。

    また、せっかくインドで長いこと生活しているため、対日本人だけではなくて、インド人向けにもサービスを展開したいと考えています。しかし、インド人相手のビジネスは売掛金が回収できなかったなどで、一度大失敗しているため慎重に進めようと思っています。

    今後インドがより経済発展していけば、インドから日本に進出したいという企業も増えてくると考えています。その海外進出のサポートをできたら嬉しいです。今後10年でインドの中流階層の中からも富裕層がたくさん出てくるはずで、今よりもっと面白くなっていくと思っています。

    ――規模を広げてインドから海外展開というのは素敵ですね。
    最後に、会計士受験生に向けて何か一言お願いいたします。

    今日のインタビューの中でも再三言っているかもしれませんが、この資格は本当に良い資格です。女性に特にお勧めしたいです。

    同世代の会計士を見ていても、選択の幅の広さに驚かされます。バリバリ働きたい人向けの選択肢もあるし、ゆるふわで働きたい人向けの選択肢も用意されています。他の資格でこんな贅沢な選択ができるものは無いのではないでしょうか。

    バリバリコンサルで働くもよし、監査法人で出世を目指すもよし、会社を辞めて主婦になって非常勤で働くもよし、自宅独立して自己研鑽しつつ働くもよし。

    この選択肢の多さの恩恵を存分に享受できる会計士資格は魅力的ですよね。

    ――おまけ的な要素で、ツイッタラー会計士へのメッセージはありますか(笑)。

    Twitterではいわゆる1つの村ができていて、そこで交友ができ、面白い人にもたくさん出会えたり、仕事にも繋がったりで楽しめています。

    監査法人勤務者は難しいと思いますが、独立している方は皆実名でやりましょう(笑)!

    仕事に繋がる可能性がありますし、やばい呟きにもブレーキがかかります。また、覚えてもらえるのは重要ですし、誰かの記憶に残った方が良いですよね。山田さんに関しても「ダナンの彼」で覚えていましたし(笑)。

    ――ダナンの投稿のおかげで野瀬さんにこうして出会えていると考えると、僕も実名顔出しでやって良かったなぁと思います(笑)。
    本日はインドのこと、キャリアのことを根掘り葉掘り聞かせていただきありがとうございました。

    (野瀬公認会計士事務所のメンバーでお客様のパーティーへ♪)

    3.最後に

    皆さん、いかがだったでしょうか。

    会計士の資格さえあれば食うに困ることはないという特性を理解すると同時に、他の会計士との差別化やチャレンジングな思考の下、面白そうだと感じてインドにて独立された野瀬さん。

    文化がまるで違う異国の地インドにて、文化や生活などの違いに苦戦するものの、それらを乗り越えた野瀬さんの類まれなる工夫力や理解力、及び会社継続のための人事戦術や、売上を伸ばすためのノウハウ等は非常に勉強になりました。

    前編でも触れましたが、インドで11年間会計事務所を経営されていて、Twitterでの発信力もあり、著書が何冊もあり、講演活動を行っているような野瀬さんでも、キャリアで悩んでいた時期があるというのは本当に驚きですよね。

    しかし、それらの行動は、会計士がどんな挑戦をしても失敗することはない、ということを理解していたが故に取れた選択でもあるし、その中で、インドでの起業を選ばれた度胸には度肝を抜かれます。

    会計士資格は可能性が無限大であるということを再認識しましたし、インドでもこうした成功事例があるというのは非常に勇気づけられます。

    そして、在住されているからこそ分かるインドの文化の違いも非常に興味深いお話でした。私自身もインドを旅して感じたカオスの根源を、カースト制度との繋がりなどから説明してくださった野瀬さんとのインタビューの中で、全て解決することができ、とてもすっきりしました。

    ポジティブシンキングで経済発展も著しく、これから世界の中心になっていくだろう片鱗を見せているインド。またカレー食べに行こうと思います!

    それでは、第8弾もお楽しみに!ご清覧ありがとうございました。

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    (PS. 素敵な日本食のお店をご馳走いただきました♪久しぶりの肉じゃがに大興奮でした!!)


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