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公開日:2023/03/18

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はじめての転職決断とFASへの転職を決めた背景

古川拳土さんの記事

    はじめに

    皆様はじめまして。

    株式会社Clearという日本酒スタートアップにて、経営企画を務めています、古川 拳土(けんと)と申します。

    まず簡単に私の職歴を紹介させていただきます。

    古川拳土さんの略歴

    2016年11月 公認会計士試験論文式試験合格
    2017年2月 有限責任監査法人トーマツ入社
    財務諸表監査業務、内部統制監査業務、リクルート業務などに従事。
    監査では、主に航空会社・鉄道会社・メーカーを担当し、累計10社程度関与。
    2020年7月 EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社入社
    主に企業価値評価(以下「バリュエーション」)業務に従事。
    2022年4月 株式会社Clear入社
    経営企画として業務に従事。現在に至る。

    監査法人⇒FAS⇒スタートアップと、監査法人からのネクストキャリアとして人気のある業界を経験しておりますので、皆様が関心のありそうな、FAS及びスタートアップに関する様々な内容を発信していけたらと考えています。

    はじめての転職決断の背景

    まずは、監査法人⇒FASへとはじめての転職を決断した背景についてご説明します。

    主な背景は下記の①~③になります。

    ①   心境の変化

    まず、監査法人3年目で、最低限の監査経験は積めたと思っていたので、より想像の範疇を超えた「未経験の業務に従事してみたい」と考えるようになりました。

    監査の業務がつまらなかったというわけではなく、それぞれの業界ならではの貴重な経験も出来ており、データだけでなく実物と触れ合うことで、リアルな監査を体験できていました。(例えば航空会社の監査でしたら、空港にある機内販売商品の倉庫に行ったりなど)

    加えて、自分の中の仮説と財務数値の連動を体感できる、増減分析は好きでしたので、監査が好きではなかったわけでは決してありませんでした。しかしながら、3年ほど経験したタイミングで、何となく一年間の流れが分かってくるようになり(繁忙期、四半期、内部統制等)、まだまだ監査人として学ぶべき内容は沢山あることは痛感していたものの、「未経験の業務に従事してみたい」と考えるようになりました。

    ②   漠然とした「経営に強い会計士になりたい」という想い

    私は会計士受験生時代から、漠然と「経営に強い会計士になりたい」という想いを持っていました。監査法人で業務経験を積み、インチャージになれば、確かに経営者とディスカッションする機会も多くあると思いましたが、あくまで「経営者と会計トピックをメインにディスカッションする」に過ぎないのかなと考えました。となると、より経営に近い立場での業務に従事した方が良いなと思い、少しずつ転職を意識し始めることになりました。

    ③   転職するなら早めが良いという周りからのアドバイス

    私の周りにも監査法人からスタートアップや戦略コンサルに転職し、活躍されている方がおりましたが、その方々から、監査以外の業務にチャレンジするなら、最初は一定程度の慣れが必要になってくるため、早めにチャレンジした方が良い、とのアドバイスを頂いていました。なので、監査以外にチャレンジするなら早い方が良いなと思い転職を意識しました。

    様々な業界の中でも、なぜFASへの転職を決めたか

    さきほどは転職を決断した背景についてご説明しましたが、次にどんな業界に行けばよいか考えました。

    様々な業界がある中で、FASへの転職を決めた流れは主に下記の①~③になります。

    ①   ビジネスマンとしての基礎体力を高めたい

    転職を意識し始めたのがちょうど27歳の時で、かつ経営に近い立場での業務(プライベートエクイティファンド、スタートアップCFO等)にチャレンジするには、まだまだスキルとして足りない部分も多い実感がありました。なので、もう少しプロフェッショナルファームで働くことで、ビジネスマンとしての基礎体力(論理的思考力など)を高めていきたい、会計・監査以外の武器をもっと増やしていきたいと考えました。

    ②   コンサルティング業務に対する憧れ

    会計士受験生時代から、元々コンサルタントには興味・憧れを持っていました。ありきたりな話ではありますが、コンサルタントになって、クライアントに対しアドバイスを提供することが出来るようになれば、クライアントに感謝されることも多く、やりがいを感じる瞬間も多いのではないか、という仮説を持っていました。

     (FASで働いてみて痛感しましたが、実際はそこまで上手くはいかなかったりするのですが…)。

    ③   会計士としての強みを生かせる場所

    まず、コンサルティングの中でも戦略コンサルティングかFASに興味を持っていました。

    戦略コンサルティングは、論理的思考力を生かして、経営層が抱えている答えのない難易度の高い課題を解決することができるスーパーマンのようなイメージがありました。

    FASは、数字に強く、ビジネスと会計数値を高度に連携させて攻めの会計思考ができる、攻めの会計プロフェッショナルのイメージを持っていました。

    戦略コンサルティングとFAS、それぞれに魅力を感じていましたが、様々な検討を行った結果、(当時は)会計士としての強みを生かせそうなFASの業務により魅力を感じ、FASへの転職活動を進めていくことに決めました。

    (余談ですが、今思い返してみますと、大変な環境ではあると思いますが、戦略コンサルへ転職してみても良かったなとも思っています。一定期間、厳しい環境で修行することで、通常の会計士が持ちえない差別化の図れる武器(高度な論点思考力、戦略思考力など)を身につけられる世界に飛び込んでみても良かったかな、と思っています。)

    上記のように考えた結果、FASへの転職を決断しました。

    FASへの転職活動を進めることを決断した後、実施したアクション

    実際に転職活動をしようと決断した後にまず実施したこととしては主に下記の2点となります。

    ①     転職エージェントを利用

    そもそも転職エージェントを使用するべきか否かの論点がありますが、個人的には絶対に転職エージェントを使用した方が良いと考えています。その理由としては下記の通りです。

    ——「経験及び知識の豊富なエージェントからは、志望業界について良質な情報をいただくことが出来るため、自ら調べるよりも業界理解が進みやすい」

    ——「面接対策や、履歴書・職務経歴書の添削等も対応していただける」

    監査法人からはじめて転職活動を実施する際には、職務経歴書の書き方等で悩むことも出てくるかと思います。エージェントは、ノウハウを熟知されているため、アドバイスを頂くことで効率よく転職準備を進めていくことが可能です。

    ——「自分と相性が良く、かつ腕のあるエージェントを見つけることが出来た場合、選考先へ自分を上手くアピールして下さる」

    自分が志望度の高い会社に対し、頻繁に人材紹介を成功させているエージェントですと、会社側から一定程度の信頼を得ている可能性が高いため、そのような方と相性が合い、上手くプッシュして頂けると、選考に有利になる場合があります。

    ——「上記のメリットを前提に、基本的に利用者側で費用が発生しない」

    こういったメリットがございますので、基本的には転職エージェントを利用することをお勧めします。まずは転職エージェントのホームページを複数閲覧してみて、信頼できそうだと感じた転職エージェントがあれば、実際に面談などを申し込んでみると良いと思います。

    私が実際に転職エージェントを選ぶ際に、どのような軸を意識していたかについては、別途他の記事にて記載出来ればと思います。

    ②  FAS業界の知見を深めた

    そもそもFAS業界に対する知見があまりなかったため、まずはGoogle検索を使ってFASで経験できる具体的な業務について検索してみました。その結果、FASではFA(ファイナンシャルアドバイザリー)業務、事業再生業務、デューデリジェンス業務、バリュエーション業務、フォレンジック業務などに従事できることが分かりました。その後はそれぞれの業務について更に検索をしたり、書店に向かい、関連書籍を購入し通読しました。その際には、のちの面接対策にも繋がると考え、それぞれの部門の業務内容について端的に説明できるようにしていました。私の中でおすすめのFAS業務関連書籍については、何冊かありますので、こちらも別の記事にておすすめ理由と合わせて紹介できればと考えています。

    このような流れで転職活動へのスタートを切ることとなりました。

    次回以降の記事では、「実際の転職活動における注意点」などについて発信していく予定ですので引き続きお読みいただけますと幸いです。

    この記事を書いた人

    慶應義塾大学経済学部卒業。公認会計士試験に合格後、2017年2月より有限責任監査法人トーマツへ入所し、会計監査業務、内部統制監査業務、定期採用関連業務に従事。その後2020年7月より、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社にて企業価値評価業務や会計監査支援業務、財務分析業務等に従事。
    2022年4月より株式会社Clearにて経営企画業務、その他コーポレート業務全般(経理、労務、財務、法務)に従事。

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