公開日:2022/08/22
【イベントレポート】 会計士のための自己分析セミナー
イベント概要
こんにちは。CPASSメンバーの山田智博です。
2022年8月6日(土)にCPASS LOUNGEにて「心理学博士による会計士のための自己分析セミナー〜自己分析の講義で適性や強みを生かしたキャリアの形成を目指そう!〜」を開催いたしました。
当イベントでは、ゲストに心理学博士の宗澤岳史氏をお迎えし、(参加者の皆様に事前に受講していただいた)WEBテストをもとに講義、ワークショップを含む自己分析セミナーを行っていただきました。
当日参加された皆様からは、
「キャリアの方向性を考える良い機会になった」
「自分の価値軸がクリアになった」
とご感想を頂いており、このイベントを通して、参加者が自分自身を見つめ直す良い時間を作るきっかけになれたのではないかなと感じております。
このイベントレポートでは自己分析セミナーの内容及びワークショップの様子の一部をご紹介します。
INDEX
①講師紹介
②セミナー内容の紹介
③最後に
① 講師紹介
② セミナー内容の紹介
本セミナーでは以下の流れで自己分析を皆様に行っていただきました。
Ⅰ. 知識取得(キャリア理論)
まずは、自己分析のワークショップに入る前に、前提知識として知っておくべきキャリア理論についての講義を実施していただきました。
今回はイベントの一部紹介ということで、マサチューセッツ工科大学のE.H.シャイン博士が提唱した、キャリア形成の概念である『キャリア・アンカー』をご紹介します。
これは、“船を繋ぎとめる錨(アンカー)のように、キャリアの軸となる要素をまとめたもの”で、自分の大事にしたい「8つの要素」と「仕事に対するイメージ」を組み合わせてキャリアを考える概念を指します。
「8つの要素」とは、具体的に次の通りです。
- 専門・職能別コアコンピタンス
⇒専門家としての能力を発揮したいタイプ - 経営管理コアコンピタンス
⇒いわゆる“出世欲”が強いタイプ。 - 自立・独立
⇒集団行動のための規則・手順・時間・服装などに束縛されるのが苦手なタイプ。 - 保証・安定
⇒安定性を最も重視するタイプ。 - 起業家的創造性
⇒リスクを恐れずに、新しいことを生み出すことに楽しみや充足感を覚えるタイプ。 - 奉仕・社会貢献
⇒社会貢献に価値を感じるタイプ。 - 純粋な挑戦
⇒難題や手ごわい相手に打ち勝つことに満足感を覚えるタイプ。 - 生活様式
⇒個人と社会のニーズとの調和を大切にするタイプ。
次に「仕事に対するイメージ」は、以下の3つになります。
- 才能と能力
⇒どんな仕事が得意か。 - 動機と欲求
⇒どんな仕事をしたいか。 - 意味と価値
⇒どんな仕事にやりがいを感じるか。
この『キャリア・アンカー』を使えば、リアルな自分を見つけることができると言われているそうです。
宗澤講師の講義では、これらの組み合わせの具体例なども用いて、より理解しやすく解説されていました。
その他にも、
・キャリア・アダプタビリティ(M.L.サビカス)
・プロティアン・キャリア(D.T.ホール)
・プランド・ハップンスタンス理論(J.D.クランボルツ)
などが紹介されていました。
自分を分析するために知っておいた方が良い知識にもかかわらず、知らないことばかりですよね(私は恥ずかしながらそうでした・・・笑)。
気になった方は、今後も自己分析セミナーを開催する予定ですので、ぜひ次回イベントの告知があった際にはお申込みください!
Ⅱ. 自己分析①(価値軸)
この章では、Ⅰ. 知識取得にて学んだキャリア理論について、参加者が自分自身に当てはめて考えられるように、クライミングに例えて解説していただきました。
簡単にではありますが、具体的にご紹介します。
“どの山を登るのか”は、クライミングをしようと考えた時に最初に決めることですよね。キャリアでも同じで、「就職してその会社で働き続ける」だったり、「起業して自分の会社を経営する」だったり、が山の決め方になります。
次に、クライミングであれば、“山の頂上をイメージ”されますよね。「標高○○Mの山だからこんな景色が見たいな」などです。
これをキャリアに当てはめると「会社のCFOになって高い給料を貰う」だったり、「自分の会社を上場させて、社会により大きなインパクトを与える」だったり、が山の頂上のイメージになります。
図の通り、このように“登りたい山”と“頂上のイメージ”を持てても、クライミングをする際にもう1つ重要になるのは、足場です。
高い目標と意志を持っていても、足をひっかける場所がなければ、そもそも山を登ることはできないわけです。
これをキャリアに当てはめると、
“登りたい山とその頂上”=“なりたい姿(目標)”と表せます。
そして、宗澤講師は、“足場”は、“ありたい姿(価値軸)”と表現しておりました。
キャリアにおいては、ありたい姿がなりたい姿を実現するための土台となり、重要だということでした。
ありたい姿(価値軸)は一言で表すと「人の心に存在する柱」だそうです。
価値軸は、自分自身の存在理由であり、大切にしていることだからです。
この重要な価値軸について見つめ直し、理解するためのワークショップを本セミナーでは実施しており、シート記入後には宗澤講師からのフィードバックを行っていただきました。
今回のイベントレポートでは、内容を簡単ににご紹介しましたが、イベントにご参加いただければ、より詳しく分かりやすく解説してもらえますので、興味を持った方はぜひご参加ください!
Ⅲ. 自己分析②(タイプ)
この章では、参加者の皆様に事前に受講していただいたWEBテストの結果をもとに、各項目を詳しく解説し、タイプごとのコミュニケーションヒントなどを講義していただきました。WEBテストの結果は、印刷したものを当日皆様に配布しております。
当日配布した資料のイメージを持てるよう、私のタイプをご紹介します(笑)。
エクスプレッシブ・・・!
確かに、自分自身を振り返ってみると目立ちたがり屋だという自覚があるため、当たっているなと感じました(笑)。
このセミナーの良い所は、自分の分類が分かった上で、コミュニケーションのヒントやどんな目標が向いているかについても知ることができたことです。
普段でしたら「ふーん。なるほど、当たっているな。」で終わるところですが、このセミナーではそこで終わらず、将来に向けてどう活かすか考えることができました。
最後に、テーマを決めて、参加者の皆様を4~6名のグループに分けて交流する時間がありました。
テーマは、『グループメンバーのタイプ当て』です。
名前や仕事、趣味・特技、キャリアクライミングシートの内容を通して自己紹介を行い、他のメンバーは自己紹介を行った人のタイプ当てをして、本人より正解を発表する、という流れでした。
この交流、とても盛り上がりました(笑)。
タイプ当てが楽しかったということもありますが、自分のタイプを知ってもらえたり、相手のタイプを知ったりすることで、よりコミュニケーションが盛り上がることを肌で感じました。
③ 最後に
いかがだったでしょうか。
当イベントは、『参加者の皆様が自分自身への理解を深め、キャリア構築の足場を作ること』を目標に宗澤講師をお招きし、実施しました。
参加した自分自身は、自分のタイプや価値軸をデータとして科学的に出してもらい、そのデータを用いて分析し、他のメンバーに共有して語りあうことができたことによって、この目標に十分近づくことができたかなと感じております。
“なりたい姿(目標)”が大事であることは理解していたものの、同じレベル以上で“ありたい姿(価値軸)”が大事だということを痛感することができたイベントでした。
どんなに偉大な目標でも、自分自身の価値基準に合わなければ、自分の体重を任せることができるだけの足場なんて到底作ることはできませんもんね。
“なりたい”と“ありたい”のどちらかに偏向してしまうのではなく、両輪でキャリアを形成していくことが大事だと痛感したセミナーでした。
CPASSでは、『一人ひとりの公認会計士が人生の可能性を広げ、より豊かなキャリアと人生を歩むことを生涯にわたって支えていくコミュニティー』を皆様と一緒に創ることを目指して、イベントの企画をはじめとした日々の活動を行っております。
CPASSでは、このようなイベントを随時開催しているので、興味関心を持たれた方はぜひ次回のイベントに参加してみてください。
CPASSキャリアでは、会計士のキャリアを長年支援してきたエージェントが、理想のキャリアを実現させるためのお手伝いをいたします!興味を持たれた方はぜひ登録してみてください!
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