公開日:2021/04/30
経営心理士の資格も創設!敏腕経営コンサルタント藤田耕司のキャリア!
経営心理士講座を開設し、経営コンサルタントとして活躍している藤田耕司さん。 藤田さんのこれまでのキャリアの軌跡と今後の展望、会計士という資格を取って良かったことについてお話しいただきました!
藤田耕司さんのプロフィール
藤田 耕司
一般社団法人日本経営心理士協会 代表理事
FSGマネジメント株式会社 代表取締役
FSG税理士事務所 代表
経営コンサルタント
公認会計士、税理士、心理カウンセラー
2011年に監査法人トーマツを退職し、コンサルティング会社と会計事務所を設立。
人材育成から労務問題、採用、営業、マーケティングまで幅広い分野で、これまでに1,200件超の経営相談を受け、会計と心理学を活用した経営改善を行う。
また、その経験から経営と心理の関係性を見出し、経営心理学として体系化することで経営指導の成果を大きく高める。この経営心理学を習得するために「経営心理士」の資格を創設。経営心理学は省庁、大手企業、士業の認定研修でも導入されている。
著書 「リーダーのための経営心理学」日本経済新聞出版社(日本、台湾、韓国の3ヶ国で出版) 「経営参謀としての士業戦略」日本能率協会マネジメントセンター
藤田耕司さんの略歴
1998年:早稲田大学商学部入学。19歳から脳と心理の理解を深める。
2004年:公認会計士試験に合格。同年、有限責任監査法人トーマツに入社。監査業務を通じて、様々な企業の経営分析を行う。
2011年:有限責任監査法人トーマツを退職し、独立。
2012年: FSG税理士事務所設立。
2013年: FSGマネジメント株式会社を設立。
2015年:一般社団法人日本経営心理士協会設立。
2019年:日本経済新聞主催、経済産業省・内閣府後援の「AI/SUMMIT」に登壇。
01. キャリアの変遷、展望
ーー藤田さんが会計士を目指したきっかけを教えてください。
大学の校舎に貼ってあった公認会計士のポスターがきっかけでした。 そこには、「企業のドクター」と書いてあり、そのキャッチフレーズがかっこよくて、インパクトがあったのを今でも覚えています。
また、大学の講義で簿記を受講しており、それが面白かったことから、公認会計士の受験を決意しました。
ーー監査法人時代の業務はどのようなものでしたか?
監査部門で、オーソドックスに監査を行っていました。監査は様々な会社の中身が見れますし、様々な経験が積めるので、とても楽しかったです。上司や同僚にも恵まれて、とても良い環境でしたね。
その傍らで、受験生時代から構想していた、経営者と士業が多く集まる異業種交流会を立ち上げ、活発に活動していました。
様々な経営者や士業の知り合いが増え、知識の幅を広げることが、会計士としての差別化に繋がると思い、始めました。
結果として、異業種交流会で出会った多くの経営者から相談を受けていたため、各業界のビジネスモデルを理解でき、知識が深まり、他の会計士との差別化ができたと感じています。
ーー独立の契機と独立当初について教えてください。
トーマツでは恵まれた環境で業務ができており、現状に満足していたので、正直ずっとトーマツにいようと思っていました。
そのような中、中堅会計事務所の副代表の方から、一緒に独立し、営業をやってくれないかと誘われまして、それがきっかけで独立について考えるようになりました。
そのとき誘ってくださった方とは結局一緒にはやらなかったのですが、異業種交流会で知り合った様々な経営者の方々に独立について聞いてみたら、「藤田さんは独立をして、より多くの経営者のコンサルティングをした方がいいと思う!」と言われ、独立を決意いたしました。
独立当初は所得税、法人税、相続税、そして経営コンサルティングを行っていました。
ーーそこからどのようにして、経営心理士講座を始めることになったのですか?
監査法人時代から心理学を絡めた経営コンサルティングは行っていて、それが口コミで広がり、土日もその業務で埋まっていました。当時は副業禁止でしたので、無料でやっていましたが。
独立して税務をやるようになってからも、お客様との1時間打ち合わせでは、15分が税務相談で、残りの45分は業績がどうやったら伸びるか等の経営コンサルティングをやっていましたね。
そのような形でコンサルティングの依頼が増加してきたので、経営コンサルティングの別会社を立ち上げ、さらにコンサルティングに力を入れていきました。そして、これまで行ってきた心理学を絡めた経営コンサルティングで成果が出た事例について「なぜ成果が出たのか」について分析していくと、一定のパターンがあることが分かり、「これは学問として体系化できる」と確信し、経営心理学として体系化するようになりました。
そのような中、ある方から「経営心理学のセミナーをやっていただけませんか?」と言われ、チャレンジしてみることにしました。結果は大盛況で、そこから口コミでどんどん広がっていき、今のような形で、経営心理士講座を始めることとなりました。
ーー今後の展開について構想を教えてください。
現在、受講生がかなり増えており、受講した方が現場で経営心理学を活用して多くの成果を出してくださっています。例えば、売上が17億円から30億円を超えたとか、経営参謀として経営支援をし、3,000万円の役員報酬をもらえるようになったとか。
今後もより多くの人に経営心理士講座を受講していただき、現場で成果を出してほしいと思っています。
また、大きな目標としては、経営者やサラリーマンの方がお金や地位、名声の先にあるビジョンを見出すための道標となるようなことをやりたいと考えています。
今の日本は、心が燃え上がるような目標ややりがいを考えられている人が少なく、お金を稼いだ先にあるビジョンが見出せていない人が多いように感じています。それだと、ある程度お金を稼いだら、道を見失ってしまいます。そのマインドを変えていきたいです。
その上で、社会貢献をしていきたいと思えるような人材を増やしていきたいです。
02. 仕事する上で大事にしていること(仕事論)
ーー仕事する上で大事にしていることを3つ教えてください。
まず、1つ目が、「49対51という比率」です。
これは自分のメリットが49、相手のメリットが51という比率になります。この微妙なさじ加減が重要で、お客様が得られるメリットの方が少し多いというところが肝になります。
サラリーマンであれば、給料より少し多くなるような価値を会社に提供するイメージです。これは長期的な関係を築く上で大事になるポイントかと思います。
こういう意識で様々な方々と関わっていると、その方が周りの人たちを紹介してくれるようになり、ビジネスがより円滑に進むようになります。
次に、2つ目が、「3つの努力」です。
3つの努力とは、①実行努力(数をこなす)、②改善努力(PDCA回してブラッシュアップ)、③革新努力(新しい知識を得て、新たなチャレンジ)です。
努力している人は多いですが、努力の質で差がついていると感じています。
ほとんどの人は、今まで通りのことを今まで通りに数多くこなすという量の努力ばかりやっています。これでは①の実行努力しかできていません。
大事なのは①の実行努力だけではなく、③の革新努力で新たなことにチャレンジして、うまくいかなくても、②の改善努力で改善していく。それを繰り返して軌道に乗ってきたら、①の実行努力で数を沢山こなして一気に展開していく。
③の革新努力で新たなチャレンジをしても、そう簡単にうまくはいかないです。なので②の改善努力で粘り強く改善し続けることができるかが勝負です。このように努力は量だけでなく質が大事なので、3つの努力ができているかを重視しています。
最後に、3つ目が、「目的を意識し、時間の上手い使い方をする」です。
皆に公平に与えられる資源が時間であり、時間を使って如何に利益を最大化するのがビジネスです。
事業を拡大する経営者は、自分の時間だけでは事業が拡大できないので従業員を雇うことで従業員の時間も使って事業を拡大していきます。つまり、事業を拡大していく経営者は沢山の人の時間を上手に使う人だといえます。
その時間の使い方を考えるにあたっては、ビジネスをする目的を意識することが大事です。目的を明確にし、それに向けて最適な時間の使い方をしていくことが重要です。
時間を使って会社に勤めて給料をもらう場合もありますし、独立する場合もあります。
一般常識で考えるのではなく、自分の目的に最適な「自分」の時間の使い方を考えていく必要があります。
経営者の方でも、目的を明確にしていない人は多いです。売上・利益を伸ばして、お金を稼いで、従業員を増やして、組織を拡大して。でも、そうやって得たお金と従業員と組織で何がしたいのか、その目的を聴くと、更にお金を儲けて、従業員を増やして組織を拡大していきたいと言います。お金も従業員も組織も目的を達成するための手段にすぎず、目的そのものでありません。手段を得ることが目的となってしまい、本当の目的を見出せないまま、手段を得るために時間を使うと後で取り返しのつかない後悔をすることになります。
ですので、目的を意識し、そのための時間の使い方を考えることを私は重視しています。
03. 会計士という資格を取って良かったこと
ーー会計士という資格を取って良かったことを教えてください。
大きく分けて、3点あると思っております。
まず、1つ目が、コミュニケーション能力が身に付くという点です。
監査では、クライアントに対して、限られた時間の中でヒアリングをし、監査調書を作成するための情報を把握する必要があるため、必然的にコミュニケーション能力が身に付きます。さらに、ヒアリングの際には、如何に短時間で相手から深い情報を引き出せるかが重要になってくるため、的確な質問をし、話の聞き方、うなずき方も工夫しなければなりません。このような質問力と傾聴力は監査でかなり鍛えられました。
このような経験があったから、その場にいる全員が饒舌に話せるようにするファシリテーション能力も身に付いたと感じています。これは飲み会を盛り上げる際にもかなり役立っています。このコミュニケーション能力とファシリテーション能力はビジネスの全てのシーンで役立つ重要なものだと感じています。
次に、2つ目が、文章力が養われた点です。
独立すると、商品を売る必要があり、価値を伝える方法は文章か口頭です。私は今、連載や書籍の執筆、HPの文章、メルマガ、Twitter、Facebookなどのように文章を書くことがとても多いのですが、その力は監査で養われました。
監査では、上司がレビューするときに、パッと見て、パッと理解できるように監査調書を作る必要があります。クライアントから聞いた複雑な情報を、如何に分かり易く簡潔にまとめ、短時間で文章にできるかが監査では求められます。そういう環境で鍛えられる中で、自然と文章力が養われました。
公認会計士はコミュニケーション能力と文章力が高いので、ビジネスのセンスが高い人が多いと思います。そういう能力が高いからこそ、いろんなところで活躍できているのだと感じています。
最後に、3つ目が、国家資格という強みがある点です。
国家資格の強みは主に3つあり、①信用がある、②専門知識と経験を得ることができる、③経営者に近いポジションを取ることができる、だと思っております。
①については、名刺に資格を書くことで一定の信用が得られます。私自身も経営心理学を始める時に、「公認会計士」が教える心理学、ということで一定の信用が得られたと感じています。
②については、資格を通じて得られた知識と経験により、他と差別化が図れますし、ビジネスマンとしての能力が向上されると思います。特に公認会計士は監査を通じて複数の企業の経営の裏側まで見ることができます。こういった経験ができる職業は他にはなかなかないでしょう。複数の会社の経営を深く見る経験は、様々なところで活きてきます。
③について、ビジネス系の国家資格保持者は経営者と会う機会が多くあり、様々な経営者と話すことで経営感覚が養われていきます。士業ではないサラリーマンにとって経営者と会える機会は滅多にないです。経営者と会えることは士業の仕事をやっていると当たり前に感じますが、一般的には非常に貴重な機会を得ていることなのです。
04. 人生で1番大きな山、やりがいを感じたこと
ーー今までの人生で1番大きな山はなんでしたか?
最初、経営心理士講座を始めたときに、否定的なことを言われたことが本当につらかったですね。「公認会計士が心理学を教える?意味が分からん」、「経営と心理学って何の関係があるの?意味ないでしょ」などと辛らつな言葉を投げ掛けられました。今までにないものを作ろうとするとこういった否定的な見方はされるだろうと思っていましたが、陰でもいろいろと言われていたようで、周りの方々が離れていってしまう気がしてつらかったです。家でひたすら落ち込んでいました。
ただ、その当時否定的なコメントを言っていた方々が、今は経営心理士講座を受講してくれています。それは心から嬉しいです。自分の道を信じ続け進んできたからこそ今があると感じています。
ーー今までで1番大きなやりがいを感じたことはなんでしたか?
受講生の方々から、経営心理学を学び、実践したことで会社が大きくなっていった話や、周りの多くの方々におすすめしているという話を聞いた時が大変嬉しく、やりがいを感じます。つらかったときの苦労が報われますね。
経営心理士講座の概要はこちら
https://keiei-shinri.or.jp/
プレセミナー(経営心理士講座 講座説明会)にご興味がある方はこちら
https://keiei-shinri.or.jp/open-seminar-management/
※申込フォームのご質問・ご連絡事項の欄に国見の紹介と記載してもらえればプレセミナーは無料で参加が可能です。
藤田耕司さんのTwitterアカウントはこちら
https://twitter.com/skygoldskyblue
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