
公開日:2023/10/28
スタートアップへの転職を意識しはじめたきっかけ
古川拳土さんの記事
こんにちは。
本日は、
① スタートアップへの転職を意識しはじめた背景
② スタートアップへの転職を意識しはじめた後、実際に起こしたアクション
の2点についてお話しできればと考えています。
01. スタートアップへの転職を意識しはじめた背景
下記の通り6点ございますので、記載させていただきます。
「会計士を志したときから、漠然と「経営に強い会計士になりたい」という想いがあり、当該理想の会計士像に近づくためには、スタートアップで働くことが近道であると考えた」
上記について、
・事業会社を選んだ理由
・事業会社の中でも、小規模の会社を選んだ理由
・小規模の会社の中でもスタートアップを選んだ理由
という形でブレイクダウンとしてお話できればと考えています。
・事業会社を選んだ理由
そもそも「経営」の分かりやすい定義について、監査法人入社以来考えていましたが、個人的には「ヒト、モノ、カネに関する戦略を策定し、当該戦略を実行していくこと」だと考えています。
「ヒト」の最高責任者がCHRO、「モノ」の最高責任者がCOO、「カネ」の最高責任者がCFOとなり、すべてに関する最高責任者が「CEO」となるイメージです。
「経営」に携わることができる場所については、戦略コンサルティングファームやPEファンドなど、様々な場所がありますが、私自身前職がFASでプロジェクトベースでの働き方をしており、プロジェクト後はなかなかクライアントに貢献できる機会が少ないこと、またFAS業務による成果物提供という形でしかクライアントに貢献できないことについて、もどかしさを感じていました。そのため、次のキャリアでは、プロジェクトベースでの関与というよりも、プロジェクト関係なく当事者意識を持って関与していきたい、1社に集中してやり切っていきたいという想いを持っていましたため、ネクストキャリアとしては事業会社を選ぶこととしました。
・事業会社の中でも、小規模の会社を選んだ理由
監査クライアントにおける、グローバルクライアントと小規模クライアントの話に似ている部分もありますが、私ははじめての事業会社への転職でしたので、小規模の会社の方が会社の全体像がつきやすく、経営視点を身に着けやすいのではないかと考えたため、小規模の会社を希望しました。また、創業経営者と近い立場で業務に従事したいという願望もありましたので、小規模の会社を希望する形となりました。
・小規模の会社の中でもスタートアップを選んだ理由
スタートアップに入社することで、酸いも甘いも様々な経験ができると考えたため、スタートアップを希望しました。スタートアップは積極的に事業を伸ばしていくフェーズの会社ですので、勿論緊急事態が発生し大変なことも多々ありますが、そのような波乱万丈な環境に身を置いた方が経験も積めるし、何より面白いのではないかと考えましたので、スタートアップを選ぶ形となりました。
上記考えを踏まえ、現在株式会社Clearにて経営企画として従事していますが、基本的に会計士出身の取締役と二人三脚で業務を遂行しており、かつ代表取締役と連携する機会も多いので、役員陣2名の動きを真近で見ることができたり、代表取締役の創業に対する想いに触れることができたりなど、日々素晴らしい環境で働くことができています。
「スタートアップらしい革新的なビジネスに関与したい」
スタートアップに関する情報は、以前よりTwitter等から情報収集していましたが、どの会社もビジネスが革新的であり、面白さを感じていました。そのような背景もあり、折角事業会社に転職するなら、ありきたりなビジネスの会社よりは、真新しいこれから世の中に大きな影響をもたらすようなビジネスの会社に転職したいと考え、スタートアップを志望いたしました。
個人的にはスタートアップの中でも、最新のIT系の会社よりは、農業や工業など、日本の伝統産業の発展に寄与するような業種の会社に興味を持っていましたので、そのような会社を中心に情報収集する形となりました。
「事業が爆発的に伸びる瞬間に立ち会ってみたい」
近年スタートアップに関するドラマが増えており、私も当時韓流ドラマ「梨泰院クラス」を見ていたのですが、当該ドラマに入り込むうちに、私も自分達の事業の成長に悪戦苦闘しながらも事業が爆発的に伸びる瞬間に立ち会うことで、社員メンバーとその達成感を分かち合う経験をしてみたいと考えるようになりました。勿論、スタートアップ以外でも達成感を感じる経験は十分できると考えていますが、当事者意識を持って事業を伸ばした際の達成感は格別なのではないかと考え、スタートアップへの転職を意識するようになりました。
現在スタートアップに転職して1年半ほど経過し、「事業の爆発的な伸び」とまではいかないですが、月間受注が目標を大幅に達成した月等は社内もお祭りムードとなりますし、何とも言えない達成感を感じることができています。
「将来的に、ビジネスが斬新で面白いスタートアップを対象とした独立を考えているため」
元々私は将来的に独立し、自分の事務所を立ち上げたいと考えていますが、その際にどのような会社をクライアントとしていきたいかを考えた際に、辿りついたのがスタートアップでした。スタートアップの中には、これまでにないビジネスモデルであり、将来的に世の中を大きく変えていく可能性のあるような会社も多いですが、そのような会社と関係を作っていき、サポートし続けていきたいと考えています。その場合大事となってくるのは、スタートアップでやり抜いた経験だと考えたため、スタートアップへの転職を志望するようになりました。
「幅広い経験を積んでいきたい」
私はもともと知的好奇心が旺盛なタイプだったため、専門性を突き詰めていくスペシャリスト的な働き方よりは、様々な業務にチャレンジするような、ゼネラリスト的な働き方に興味を持つようになりました。その点スタートアップの場合、担当者の入れ替わりも激しいですし、非定型的な業務も多く発生するため、様々な経験を積めるのではないかと考え、スタートアップを志望するようになりました。
なお、私は現職である株式会社Clearに経営企画として入社しましたが、人の入れ替わり等もあり、現状は下記の領域に関与しております。
・経営企画
・経理
・労務
・総務
・財務
・法務
それぞれの業務の詳細については、また別の記事にて記載させていただきますが、基本的に採用以外全部のコーポレート業務に関与しており、加えてマーケティング関連のミーティングにも参加していますので、入社当初の想定と比較しますと、遥かに広い領域に関与できております。関与領域が広がったことで、負担そのものは重くなっていますが、知的好奇心が旺盛な私にとっては、充実感を持って業務に従事できています。
「転職するならできるだけ早い方がよいと考えた」
これはどの業界に転職する際にも同じことが言えますが、監査法人や会計事務所以外の業界にチャレンジする際には、これまでの経験をunlearnする必要があるため、できるだけ早く転職すべきと言われています。特にスタートアップのスピード感は特殊であるため、そのような環境にいち早く慣れるためにも、できるだけ早くスタートアップ業界に身を置いた方がよいと考え、転職を意識し始めました。
五月雨式に記載させていただきましたが、上記がスタートアップへの転職を意識しはじめた背景となります。
なお私の場合、FAS自体は1年8か月ほどで退職する形となってしまいましたが、下記の記事に記載させていただきました通り、多くのことを学ぶことができました。
FASでの経験から得られたもの |CPASS(シーパス) (cpass-net.jp)
入社して1年8か月の転職となると、少し早すぎるのではないかと思われる方もいらっしゃるかと思いますが、FAS時代に従事していたバリュエーション業務の基礎は固めることができ、少なくとも自分の中で武器の一つと思えるくらいには経験を積めたと考えられるようになりましたので、転職を決断しました。
02. スタートアップへの転職を意識しはじめた後、実際に起こしたアクション
スタートアップへの転職を意識し始めた後実施したネクストアクションは、端的に言うと「情報収集」です。
具体的には、下記の方法によりスタートアップに関する情報収集を実施しました。
a. スタートアップ転職に強いエージェントへの登録
b. Twitterにて、スタートアップ界隈で活躍されている方のフォロー
c. 実際にスタートアップで働かれている方への相談
d. 「Wantedly」への登録、興味持った会社へのカジュアル面談の応募
以下詳細な説明に入らせていただきます。
a. スタートアップ転職に強いエージェントへの登録
FASへの転職活動の際の経験から(詳細は下記をお読みいただければと思います)、
はじめての転職決断とFASへの転職を決めた背景 |CPASS(シーパス) (cpass-net.jp)
情報収集の観点で転職エージェントを利用することは手っ取り早いと考えたため、スタートアップに強いといわれている転職エージェント数社と面談させていただく形となりました。
なお、少し話はそれますが、上記情報収集を開始したタイミングで、たまたまCPAの国見先生にキャリア相談ができる機会がありましたので、国見先生にスタートアップへの転職関連で色々相談させていただきました。その流れで国見先生にCPASSキャリアの転職エージェントの方も紹介していただき、諸々ご意見をいただくことができました。
結果的に自分で応募した会社に転職する形となってしまいましたので、CPASSキャリア様に直接お世話になったわけではないのですが、当時丁寧にご面談いただき、アドバイスいただくことができましたので、当記事をお読みの皆様も転職関連で悩んだ際には是非CPASSキャリア様に相談してみることをおすすめします。
話は戻りますが、実際に転職エージェントの方に会社情報と共に求人を紹介していただくと、転職する際のイメージが湧いてきますので、個人的には転職エージェントを利用してよかったと考えています。
b. Twitterにて、スタートアップ界隈で活躍されている方のフォロー
スタートアップにて活躍されている方で、Twitterで情報発信をされている方は多いですので、スタートアップで働くことに関する生の情報を収集したい場合には、上記は大変おすすめです。加えて上記方々は「note」にて記事を書かれている場合も多いですので、当該記事も合わせて読んでみると、更にスタートアップで働くことへのイメージが湧くのではないかと考えます。
また、私が現職に転職するきっかけはTwitterでして、たまたま現職取締役が、Twitterにて「若手会計士の方お話しましょう!」といった企画をされており、そこに私が参加することとなり、やがて現職への応募につながる形となりました。
私のケースは少々レアかもしれませんが、情報収集の観点からTwitterはおすすめですので、上手く活用されるとよいかと考えます。
c. 実際にスタートアップで働かれている方への相談
私の場合、監査法人時代の同期や上司にスタートアップで働かれている方がいらっしゃいましたので、スタートアップへの転職に関し相談させていただきました。
まずは、
・実際にスタートアップではどのような業務に従事されているか
・スタートアップでの業務で最もやりがいを感じたときはどのようなときか
・スタートアップでの業務はどの程度大変か
など具体的な質問をさせていただき、スタートアップで働くことに対する具体的なイメージを膨らませることを意識していました。
実際にスタートアップで働かれている方が周りにいる場合、是非お気軽に話を聞かれてみることをおすすめします(親しい方ですと、良いことも悪いことも色々ざっくばらんに話を聞けるので良いかと考えます)。
d.「Wantedly」への登録、興味持った会社へのカジュアル面談の応募
まず「Wantedly」とは、スタートアップ転職において頻繁に利用されている求人情報ウェブサイトですが、こちらからスタートアップに関する様々な求人を検索可能です。例えばですが、「経営企画」「財務」「経理」などとキーワードを入力し検索してみると、関連する求人が一覧となって出てくる形となります。実際にスタートアップ関連でどのような求人があるのか理解を深めることができますのでおすすめですし、もし気になる会社がある場合、その場で面談の応募も可能ですので、大変便利です。実際に私も様々な業種の会社を検索し、気になった会社を見つけた際には自分からカジュアル面談の方を申し込んでいました。また、逆に自分の職務経歴を入力しておくと、スタートアップ側から面談を打診される場合もありますので、良いご縁につながる可能性もあると考えています。
長くなりましたが、以上がスタートアップへの転職を意識し始めた後実施したネクストアクションとなります。
私の場合、実際にスタートアップへの転職を意識し始めた時から内定承諾まで大体半年ほどかかりました。FAS等プロフェッショナルファームへの転職を希望する際には、候補となる会社はいくつかしかないはずですので、それらの会社を受けてみて、実際に内定をいただけた会社に行く、のような形で考えればよいですが、スタートアップの場合ですと会社によって環境は全然違いますので、FAS等への転職と比較しますと会社との相性が非常に大事になってきます。そのため、良い転職ができるかは運と縁の要素も大きくなり、場合によっては転職活動期間が長期化してしまう可能性もありますので、仮にスタートアップへ興味を持たれた際には早めに行動されることをおすすめします。
03. まとめ
以上、長くなりましたが当記事で記載させていただきたかった内容は以上となります。
スタートアップへの転職に悩まれた際には、私もCPASSキャリア様へのイベントにたまに参加しておりますので、是非その際にでもお気軽にお声掛けいただければと思います。
最後までお読み下さりありがとうございました。
この記事を書いた人
慶應義塾大学経済学部卒業。公認会計士試験に合格後、2017年2月より有限責任監査法人トーマツへ入所し、会計監査業務、内部統制監査業務、定期採用関連業務に従事。その後2020年7月より、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社にて企業価値評価業務や会計監査支援業務、財務分析業務等に従事。
2022年4月より株式会社Clearにて経営企画業務、その他コーポレート業務全般(経理、労務、財務、法務)に従事。
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