人と繋がり、可能性を広げる場

公開日:2025/06/16

  • イベントレポート

【イベントレポート】公認会計士2.0 ――「専門家」から「次世代リーダー」へ

「10年後に振り返ったとき、今年は“転機の一年”だったと胸を張って言えるはずです」
——第1期受講生アンケートより

    Ⅰ.“公認会計士2.0”が生まれた背景

    公認会計士には無限の可能性がある――。そう語るのは、本プログラムを主催するCPAグループ代表・国見健介氏だ。実務のDX・AI化が急速に進むいま、監査や税務といった伝統的スキルだけでは、会計士の市場価値を測れなくなる日が来る。国見氏は「数字を読む目」だけでなく、「数字で未来を描く構想力」と「人を巻き込むリーダーシップ」を兼備した次世代会計士――すなわち“公認会計士2.0”の育成を掲げ、本講座を立ち上げた。

     講義は日曜の朝10時から、月1回・全12回。聞くだけのセミナーではなく、毎回トップ経営者の赤裸々な対談と、課題図書を踏まえたディスカッションで「自分ごと」に落とし込む濃密な3時間だ。“聞いて終わり”ではなく「学び→内省→共有→行動」をその場で完結させる設計が、従来の座学型研修と一線を画すポイントだ。


    Ⅱ.参加者の“静かな革命”


     参加者からは「年に一度の振り返りが、月一の習慣になった」「お金よりも社会へのインパクトを軸に意思決定するようになった」という声が多数寄せられた。中でも象徴的だったのは、IPO準備企業の若手社長からのコメントだ。

    「受講前は“部下はついてくるもの”と慢心していたが、終講時には『自分が示すべきリーダー像は何か』を毎朝考えるのが習慣になった」

     多くの受講生が、「自分の人生の100年史」を書き出すワークを経て視野を数十年単位に拡張し、短期的だった目線を“社会と自分の幸せを両立させる道筋”へと塗り替えた。ある経営者(40代)は「クライアントの“真のニーズ”が見えるようになった結果、提案の精度が上がった」と実務面での手応えを語る。

    (写真:国見氏が公開した「人生の100年史」。参加者のために赤裸々な経験も共有。)

    (写真:ワークの一部を公開。経営のMissionを定めるために個人Missionを考えるところからスタート)

    Ⅲ.心を揺さぶった“生きた教材”

    第一線で活躍する様々な講師にお越しいただき、経営に対する姿勢やマインドセットを赤裸々に語って頂いている。

    • 鈴木 真一郎氏(ESネクスト監査法人代表)
      60歳を超えての起業エピソードは「成功を信じ抜く覚悟」を体現しており、アンケート最多の票を獲得。「年齢は言い訳にならない」と背中を押された受講生は少なくない。
    • 青木 仁志氏(アチーブメント代表)
      仕事と家族を両立させながら成果を上げる“幸せなリーダー”。「利己と利他の両立」というキーワードが強く印象に残った。
    • 丸尾 浩一氏(元大和証券常務)
      大組織を頂点まで登り詰めたマインドセットをシェア。「組織でどう影響力を拡大するか」という問いに対して、具体的な指針を参加者に与えた。
    • 廣渡 嘉秀氏(AGSコンサルティング代表取締役会長)
      創業期から第二創業期を牽引し、社員7倍の組織拡大を実現。専門性とマネジメントを融合させ、「お客様と未来を創る」ビジョンのもと、幅広いサービスで経営課題を解決した。

    国見 健介氏自身の創業ストーリー
    CPAをゼロからスケールさせる過程で直面した挫折を包み隠さず語り、「経営のリアル」を受講生に追体験させた。

     加えて、毎回配布された『7つの習慣』などの名著は“読む→議論→行動”のサイクルで血肉化され、「文字起こしで考えを可視化する大切さに気付いた」と述べる声が多かった。すべて参加者に配布されている。

    (写真:第1期で配布された11冊の課題図書)

    Ⅳ.コミュニティが生む相乗効果

    単発の学びを超え、「互いのMVVを聴き合い、刺激を与え合える仲間」ができた点もプログラムの醍醐味だ。20代の事業会社勤務の参加者は「一歩進めば仲間は二歩進んでいる。この適度な焦燥感が次の挑戦を促す」と語る。受講後に仕事で協業が始まった例や、個別飲み会など、ネットワーク効果はすでに広がり始めている。

    Ⅴ.総括――次の10年へ

     公認会計士2.0は、専門性と経営マインドを掛け合わせ「社会を変える会計士」を輩出する場へと進化しつつある。アンケートでは「価格が10倍でも薦めたい」「リーダーを目指す人は絶対参加すべき」といった熱い推奨の声が並んだ。

     冒頭の受講生の言葉どおり、ここで得た視座とネットワークは、彼ら・彼女らが5年後、10年後に振り返ったとき“分岐点”として記憶されるだろう。次世代の会計士がどんな変革を起こすのか――その未来図は、すでにこの教室から描き始められている。


    【第2期 募集中】

    本レポートで紹介した「公認会計士2.0」プログラムは、現在、第2期受講生を募集中です

    今の仕事に“閉塞感”を抱えている方、リーダーとしての視座を得たい方にとって、このプログラムは必ず転機になります。

    少人数制につき、定員に達し次第締切となります。ぜひお早めにお申し込みください。

    新着記事

    事業承継型M&Aと成長型M&A

    公開日:2023/12/20

    事業承継型M&Aと成長型M&A
    No.18 子会社上場について

    公開日:2023/02/26

    No.18 子会社上場について
    サーチファンドとは

    公開日:2023/01/17

    サーチファンドとは
    LBOとは

    公開日:2023/01/10

    LBOとは
    PEファンドでの投資先常駐

    公開日:2023/01/06

    PEファンドでの投資先常駐
    No.13「内部監査」について

    公開日:2022/06/26

    No.13「内部監査」について
    外資系投資銀行とは

    公開日:2022/03/10

    外資系投資銀行とは
    M&Aの初期検討

    公開日:2021/07/27

    M&Aの初期検討
    M&A戦略の策定

    公開日:2021/07/17

    M&A戦略の策定
    モヤカチ

    公開日:2021/07/05

    モヤカチ
    問題解決

    公開日:2021/07/05

    問題解決
    レジリエンス

    公開日:2021/06/07

    レジリエンス
    M&AアドバイザリーとPE

    公開日:2021/05/14

    M&AアドバイザリーとPE
    PEとVCの違い

    公開日:2021/05/10

    PEとVCの違い
    Knowing-Doing Gap (KDG)

    公開日:2021/05/10

    Knowing-Doing Gap (KDG)

    新着記事をもっと見る