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公開日:2025/12/03

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【関西会計士のロールモデル】「人と向き合う会計士でありたい」元Big4パートナーの江口氏が歩んだ軌跡

はじめに

本インタビューでは、公認会計士として約20年間監査法人に勤め、パートナーも歴任。
現在は、公認会計士・税理士、そしてコーチとしても活躍をされている江口氏にお話を伺いました。
受験期の苦労や監査法人時代の経験、パートナーとしての成長、そしてコーチとしての活動まで、会計士としての可能性を幅広く語っていただきました。

「人と向き合い、関わる」ことを大切にしてきたプロフェッショナルの軌跡をぜひ感じてください。

会計士を志したきっかけ

――まず、会計士を目指した理由を教えてください。

高校生の頃、色々と資格について調べていたところ偶然、公認会計士のパンフレットを実家で見つけたがきっかけでした。「文系の自分が専門性で勝負できる資格だ!」と思い、大学入学と同時に勉強を開始しました。

いざ、勉強を開始したものの合格までは本当に苦労の連続でしたね。専門学校に通いながら1日10時間の勉強。スマホもない時代でしたから、紙のスケジュール帳を使って1週間単位で予定を管理していました。

 

――勉強の中で工夫したことはありますか?

「分からない問題をマークしない」ということを徹底しました。なぜかと言いますと、運良く正解してしまうと実力が見えにくくなってしまうので、答練では必ず自分の弱点を可視化して、何度も何度も復習しました。

本番では運も味方してくれましたが、それは努力を積み重ねた結果だと思います。嬉しかったです。

 

監査法人でのキャリアと成長

――合格後はどのようなキャリアを歩まれたのでしょうか?

2004年。当時は就職氷河期中でしたが、PwC京都に内定し入所しました。そこからは約20年間、監査部門一筋で経験を積みました。

入所3年目で会社法監査の主査を任され、翌年には上場会社の主査を任されるようになりました。
5年後となる2009年には、四半期レビューやJ-SOX導入の初年度にも携わり、大変な時期を過ごしておりました。

当時は残業続きで、基本土・日のどちらかは仕事でしたが
それでもやりがいは強く感じていましたし充実した日々でした。

 

――印象に残っている出来事はありますか?

海外出張で3か月間に9カ国を回ったことですね。現地の経営陣や監査法人のパートナーと直接ディスカッションを重ね、日本との違いを肌で感じることができました。グローバルな視点で監査を学んだ経験は、今でも自分の基盤になっています!

 

パートナーとしての挑戦

――パートナー昇格を意識されたのはいつ頃からですか?

実は、自分から「なりたい」と思っていたわけではないんです!
当時の上司から声をかけられたのがキッカケでした。

私が在籍していた監査法人では、全パートナーの承認を得なければなりません。
打診された時、マネージャー業が楽しいと私は感じていたので、「自分の人との関わり方が評価されたのだ」と感じました。

 

――パートナーとして意識が変わったことはありますか?

「愚痴る側から、変える側へ」ということですね。

マネージャーまでは不満を口にすることもありましたが、パートナーになれば改善を主導する立場です。この意識変化は大きかったと感じます。
組織経営や採用にも関わらせていただきましたので、視野が一気に広がりました。

また、部門のリーダーとして毎週社内メンバー向けにメルマガを発信し、100号まで続けることができました。
自分の考えを言語化して伝えることで、チームの納得感が高まり、発信がコミュニケーションのきっかけになりました。
結果として、自分自身も大きく成長できたと思います。

 

自身の原点へ

――約20年所属された監査法人からキャリアを変えたのですね。

パートナーとしての仕事は魅力的でしたが、どうしても法人の運営に時間を取られ、クライアントやスタッフと直接関わる時間が減ってしまったなと感じておりました。
また、コロナ禍で人と会う機会も減ったこともあり、「やはり自分は人と関わる仕事がしたい」と改めて感じるようになりました。
現場で顔を合わせ、対話を重ねる。その原点に戻りたかったんです。

 

現在の活動と今後の展望

――現在はどのような活動をされていますか?

今は公認会計士・税理士として、経営者の相談に乗ったり、IPO支援などを行っています。

内容は多岐にわたりますが、具体的なアジェンダがあるわけではなく、雑談から課題が見えてくることも多いです。最近はIPO準備企業の体制整備や監査法人との付き合い方のアドバイスを行うことが多いですね。

また、後輩会計士からのキャリア相談も増えています。
30代後半〜40代で「マネージャーの先」に悩む方が多く、私は基本的に答えを出さずに聞くスタイルを取っています。

人は指示では動かないけれど、自分で「やりたい」と思えたことには全力で取り組める。
だからこそ、その思いを一緒に引き出したいと考えています。

将来的には、コーチングを事業化していきたいと考えており、スポーツのように、ビジネスでも隣で伴走する存在が当たり前になる時代が来るはず。
経営者や会計士のキャリア支援で、自分の経験を活かしていきたいです。

 

若手会計士へのメッセージ

――最後に、若手会計士や受験生に向けてメッセージをお願いします。

会計士は社会的責任も経験できる幅も大きく、本当に魅力的な仕事です。辛い時期もあると思いますが、「あと1年…あと3年」と続けていけば必ず景色が変わります。
パートナーという道も怖がらず、キャリアの選択肢に入れてほしい。
なってから次を考えても遅くはありません。

一つの経験を積み重ねることで、次の扉が必ず開きます。焦らず、自分のペースで人と向き合うプロフェッショナルを目指してください。

~fin~


こちらの記事はインタビュー動画の一部を抜粋して作成しております。ぜひインタビュー動画もご覧ください!